第22話 サヨナラなんか大っ嫌ぃ!



「お姉ちゃん、私ヤったよ?♪あのお節介なお姉さんお邪魔メガネを、ついに追い出したよ?♪」




 久しぶりに潜り込んだお姉ちゃんの胸元は、何だか少しだけ違和感物足りない感じがあったけど、お姉さんメガネとはまた違ったいい匂いがして暖かい♪


 ほんの暇潰しのつもりだった私が、ボロボロに疲れ切ってお布団に戻って来れたのは、もう直ぐ夜も明けそうなそんな時間。

 すごくすごく疲れてクタクタなのに、お姉ちゃんの胸の中で目を閉じている私は、中々寝付けないでいた。


 邪魔者が消えて、スカッとしたはずなのに私の心は全然弾まない。それどころか逆に、何故だかずっと悶々とイライラしてさえいる。。。



 ************



「私に。。。よくも。。。よくも!ゲホ!ゲホ。。。」



 委員長を殺し損ねたメガネ殺しを邪魔された私は、グルグルと回る世界に吐き、頭の中に響くお姉さん幻聴達の声によろめきながらも、どうにかお姉さん元凶の元へとたどり着く。


 自分に何をされたのか、そして自分が何をすべきかも明白だった。。。


 このお姉さん偽善者は、私に舌を入れたキスをしたあの瞬間。僅かな魔力と一緒に私の中へ、魔法呪いを流し込んでいた。それは、私の人間こちら側への殺意に反応する魔法。

 人間同種側へ向けた、致命の一撃強烈な殺意を妨害するよう仕組まれた抑止力呪い


 何のことはない。

 ただの弱々しい幻惑タイプの魔法。。。私になら、簡単にレジスト出来る。そんな程度の魔法。

 でも私に、この魔法をレジストすることは出来なかった。ううん、出来るはずが無い。。。


 このお姉さんメガネは。。。この偽善者は!


 私のこと大好きだって、愛してる本物の妹みたいに想ってるって言ったのに。。。。。。



「みーちゃん、ヤメテ!お姉ちゃん達を消さ殺さないで!!!」



 こんなの酷いょ。。。あんまりだょ!お姉さんなんか、大っ嫌い!!!

 。。。もう一度私に、お姉ちゃんを殺すことなんて出来るはずが無かった。例えソレが、ただの偽者魔法だと解っていても私には絶対出来るわけがない。。。それを解った上で、このお姉さんメガネは私にこんな魔法を打ち込んだ!裏切った!!!



「みこちゃん?怪人の中にはな、ウチらと同じように魔法を使える強いのもおるんよ?もしも、その怪人の魔法がみこちゃんにレジスト出来ひん位のモノやったとしたら、ソレを解くには他の魔法少女に解いてもらうか、怪人自体を倒すしかない」



 私はお姉さんこのメガネに教わった通り、苦しそうに横たわるまるで後悔しているみたいなお姉さんに向けてを振り上げる。。。望み教え通り、殺してあげる♪


 フフ♪お姉さんアンタの失敗は、この程度の邪魔しか出来ないな魔法を私に掛けたこと。

 こんなことくらいで、私の中の憎しみは止まらないんだから!

 私の一番大切な人を利用した心を踏みにじった罰を、その身に刻んであげる!精々たっぷりと苦しんでから、死んだらいいわ♪



さよなら。。。私のお姉さんバイバイ♪お邪魔虫。フフフ♪アハハハハハ♪」



 ************



 後悔なんかしていない。

 だって私は、あのお姉さんメガネのことを強くなる為に利用していただけなんだから!あんなお姉さん変態のことなんて、全然好きでも何でも無かった!!!

 遅かれ早かれ、殺すつもり。。。だったもん。。。それがたまたま今日になっちゃった、だけ。。。なんだから。


 だったら、どうしてこんなにイライラする寝付けないのかって。。。?



 それは、もちろん。



 私がが変わると眠れなくなる、なだけに決まってるじゃない♪

 そうだ!今度、お姉ちゃんのお胸に筋力強化の魔法かけてみようかな?♪そしたらまた、


「ダメだよ?」


 って言ってくれるかな?フフフフフ♪








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