第12話 お遊びなんか大っ嫌ぃ!



「。。。昨日から、佐々木さんと橘さんがお家に帰って来ていません。

 昨日一緒に帰った人や、行き先に心当たりが。。。」




 行方不明。

 この時代では、最早ニュースにもならないそれぐらい良くあること。そして大抵の場合、見つかるのは血塗れの服の一部とか荷物とかの遺品だけ。。。


 佐々木?橘?えっと、確かツインテールと委員長のことだったっけ?

 まぁ怪人害虫どもがウヨウヨ居るこのご時世に、あんな山奥の公園に出入りしていればこうなるのは必然だったと言える。ざまぁ。。。



「みこちゃんどないしたん?今日は何だか、ご機嫌斜めさんやなぁ?」


「。。。別に」



 別に注告はしなかった。

 だからって、私の所為というわけじゃない。二人だってそれぐらいは承知していたはずだから。それでも何だか、この日は妙にイライラした。少しだけムシャクシャした。何でもいいからメチャクチャにしたい。。。そんな気分だった。



「ヨシヨシ♪学校で何かあったん?」


「。。。別に」


「そうか。。。?もし困ったこととかあったら、すぐお姉さんに言うてな?♪お姉さんみこちゃんの為やったら、何でも力になるから♪」


「。。。」



 だったら、今すぐ死んで出て行って。。。

 そう言わなかったのは、どうしてだろ?

 ハッキリ言って、もうこのお姉さん眼鏡に用は無い。



「ほんま、みこちゃんはスゴいなぁ♪

 並行詠唱なんて、お姉さん出来るようになるまでムッチャ苦労したんよ?

 もうお姉さん、みこちゃんに抜かされてしもうたかもしれんね?♪」


「。。。そんなこと、ない」


「フフフ♪みこちゃんもしかして、照れたん?♪ほんま可愛えぇなぁ~♪」



 小学校に復帰させられるちょっと前。

 私は、眼鏡ッ娘お姉さん現最強の魔法少女に匹敵した。これは自信自惚れじゃなくて、確信。


 魔法の精度や練度だけなら、私はお姉さんこの眼鏡にまだ及ばない。けれど私には、お姉さんとは比べ物にならない位強いお姉ちゃん譲りの魔法力がある。

 だから単純な1vs1殺し合いなら、私はもう負けない。


 そうなった今でもこの偽善に満ちた同居家族ごっこを続けているのは、もしかしたらこの肉枕の寝心地が思ったより良いから?なのかもしれない。。。



「みこちゃん。。。今日も、したぃん。。。?」



 私は、うんともすんとも言わない返事なんかしていない

 いつもお姉さんの柔らかで暖かい肉塊に、ただ顔を埋めているだけ。。。



「ほんまに、みこちゃんは甘えん坊さんやな♪でもほんまに今日でお終いやからね?

 いくら仲のええ姉妹でも、こんな事ほんまはしたらアカンのよ?」



 そしていつも、仕方ない、今日まで、これで最後と言いながら、お姉さんは自分で服の胸元を開ける。

 この遊びを始めてから、お姉さんは寝る時に上の下着を着けなくなった。



「みこちゃん。。。ダメ!激しぃ、イヤ!。。。アッ♡」



 お姉さんは口ではダメ!とかイヤ!って言うけれど、言葉とは逆に私の頭を押し付けて離してなんかくれない。

 最初は単なる嫌がらせ、ダメって言われたからしていただけだった。


 けれど今ではこれは日課。

 何度もクリアしたゲームを、ただ習慣だからまたヤッテルみたいな感覚かな?


 別にお姉さんの胸を吸っても何かが出たり、舐めて味がするなんて事はない。

 それでも私がこの気持ち悪い遊び簡単なゲームを毎晩繰り返すのは、私にとっても美味しい事があるからで。


 決してお姉さんが気持ちいい得してるだけの、ご奉仕なんかではない。



 ************



 そして今夜も、一際大きくお姉さんの身体が仰け反ったところでゲームは終わったクリア

 最近気付いたんだけど。舌に魔力を少しだけ込めると、お姉さんは割りと早くグッタリするこのゲームは直ぐ終わる


 ゲームが終わると、決まってお姉さんはグッスリと眠ってしまって。しばらくは何をしても眼を覚ますことはない。

 そして私は、今日も少しだけ自分のなったのを実感する。

 何故かは知らない。でもこの感じは、怪人を倒してレベルが上がる時の感覚に少し似ている様な気もする。

 もしかして、怪人だけじゃなくて魔法少女も倒したらレベルが上がるのかもしれないけど、色々と面倒そうだから今はこの気持ち悪い遊び以上のことを試す気はない。、、、ね。



 でもまさか。わざわざ怪人と闘わせない様にしているのに、自分の変態な趣味のせいで監視対象を手が付けられない位強くしている!

 なんて、このお姉さん変質者は夢にも思ってないんだろうな♪


 ククククク♪アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ♪



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