寄生虫いろいろ 3
今回は実際私が目にした、寄生バエのお話です
きもーー!と思ったら逃げましょう。
数年前、庭の草刈りをしてみつけた小さな黒い幼虫を育てることにしました。それは畑のサトイモなんかにもつく「セスジスズメ」という蛾の幼虫。真っ黒の体に黄色や赤の目玉模様のお洒落な幼虫です。しっぽの先がちょっとだけ白く、歩くたびにそのしっぽがピコピコ前後するのでファンも多いんです。
調達するのはヤブカラシの葉。最初は食欲に追いつくので2~3日に1度。でも育つにつれどんどん食べてどんどん出すようになると、終齢になったら1日で追いつかなくなります。朝晩取ってきてひたすら食わせていました。
ある日徘徊を始めたので、やったー蛹になるぞと虫かごより少し大きく浅いプラケースに土と葉っぱを放り込みました。器用に周囲から玉状の土を集めて来ては、糸をで繋ぎ合わせ蛹室を作りました。
わくわく、どきどき。どんなモフモフなカワイ子ちゃんが出てくるのかしら……と楽しみにする事数日。悲劇は起きました。
あまり煌々と電気のあたるところじゃない方がいいだろう、と戸棚の物陰に床置きしていたのですが、ふと見慣れないイモムシがその近くの絨毯の上に居たのです。黄色くて短くてずん胴で、気持ち悪ーい黒い点が先端に2つ並んでおり、進む方向からそっちはお尻だと分かりました。えっ、えっ、と周囲を見渡すことなんと2匹!なんだこいつは、なんだこいつはと一人右往左往してプラケースを覗くと……
もっといた!土の上をもぞもぞと……!慌てて蛹の様子を見ます。
部屋を少し開いて覗くと、一応形はある……いや、形があるだけでした……蛹のお腹のあたりから、黄色い悪魔の最後の一匹がにゅるりと出てきた!
うっわあーーーー!こいつ寄生虫だーー!
悔しいやらおぞましいやら、とにかく絨毯の上の奴はティッシュでつまんで土の上に載せておきます。
悔しさにうわーうわーと呻きながら、蛹の頭の方を持ち上げると、何やらイモムシの出てきた跡から茶色の液体がこぼれ出てきたうえ、頭の方は向こうの光が透けるほど空っぽになっていました。
チックショーーーーー(#@益@)!
プチッと殺っちまおうか!と思いましたが、可愛いセスジちゃんの命を受け継いだキモ虫(言い方ヒドイ)。当時これとは初対面だったので、何になるか最後まで見てやると思い直しました。
脱走阻止のため蓋をして出かけ、そして帰宅。
蓋を開けると、あずき色した楕円形の玉がころころと土の上にありました。蛹になったようです。いくつかは土の中に潜んでいましたが無駄無駄無駄!ほじくり返して他の容器に監禁です。
調べると、寄生バエのウジはだんだん外の皮が硬くなってくる「
しっかし、部屋の中で飼っていたにもかかわらずこの寄生バエ、どこから入り込んで来やがったんでしょうか!!
次回に続きます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます