京丁椎の真夜中MIDNIGHT∞ 令和元年5月11日～3年3月14日

原作をどう生かすかが問題だよねぇ

　京は専門家でも何でもないから「ふ～ん、そう？」くらいに思って欲しいんだけど、映画化とかアニメ化される作品を見ていると何個かパターンがある気がします。

①原作を忠実に

②原作をベースにアレンジ

③原作と大違い

　①に関しては問題無いですよ。良くも悪くも原作に忠実なんだから問題無い。原作が良ければすべて良し。だけど全く同じにってのは無理。どうしても二時間くらいの枠に納めなきゃいけない。尺の問題でどうしても話の細部を削ったり場合によっては付け足したりしなきゃいけないと思う。この前テレビで放送していた『この世界の片隅に』なんて映画ではかなりの部分が端折られている。

　その削る部分や削り方がファンにとって削って良い場所か否かと意見が出る所なんだけど、基本的に大外しは無いと思います。ただ、作ってる側としては面白味が無いかも知れませんね。『俺が監督じゃなくてよくない？』ってなりそう。

　②はどうしても放送できないとか、原作版と同じだと時代にそぐわないとか問題がある部分を今風にアレンジした作品って感じかな？　これは①と比べると批判にさらされることが多いね。アニメ化・映画化して好評だったけど、TVアニメで言えば『逮捕しちゃうぞ』とか、原作が掲載誌の休刊や廃刊でコミック数冊で終わった物で原作エピソードを使い切った場合とか。何百回か記念で出たキャラを最初から出したり登場の様子を大幅に変えた『こち亀』とかが思い浮かびます。こち亀なんて初期の掲載分はアニメ化出来ないんじゃないかな？　原作が京と同世代（1976年スタート）だから仕方が無かったんだろうね。

　③は原作者の手から離れてしまった作品。登場人物や舞台設定は原作からなんだけど、中身が全く違うパターン。これは非難されるか否かが極端な作品が多い様に見えます。『釣りバカ日誌』なんて原作と大違いなんだけど、これは三國連太郎さんの代表作の一つとして数えられているので当たりな方。下手をすれば原作のファンまで離れていってしまう作品もしばしば見られます。『TNGパトレイバー』とかもこれに当たるでしょう。ドラマ版の『逮捕しちゃうぞ』は法律上の影響でカーアクションがほぼ無し。魅力だった繊細なメカ描写の無し。一話見て原作を捨ててしまおうかと思うくらい落胆しました。大外しかヒット作になるかは監督次第。やりがいはあるだろうけど辛いかも。予算も影響するかな？　TNGパトレイバーなんてレイバーがあまり動かないのが予算不足が原因とか何とか。じゃあ実寸大のイングラムなんか作るんじゃねぇや。その予算をCGに回していたら……。

　で、映画のドラクエはどれになるかな～と思ってみると②と見せかけて③じゃないかなと。結局、監督は最期に「これはゲームですよ」なエンディングに持って行ってしまったらしい。ドラクエの映画化じゃなくて、『ゲームなんかしてないで大人になれ』ってメッセージを世間に出す為にドラクエを利用した感じですね。ドラクエをプレイしたユーザーを馬鹿にしているともいます。

　何が有ったんやろうなぁ、全てにおいて歯車が噛み合わなかったんじゃないかなぁ。レビューを読む限りそう思います。トレーラーが良かったから期待していたのにガッカリ。

　そもそもドラクエⅤって裏技を使って武器やレベルを最強にしてもクリアまで10～20時間はかかったと思います。どう考えても映画化するには端折っての略して時間の都合や予算の都合で急展開の雑展開になってしまうと思うんだけど、最後が『大人になれ』が結論……なのかな？　駄作な予感しかしねぇ。『クルマを200㎞走らせてまで見る必要無いよ』って言われたけど、逆に見たくなってきました。　うん、百聞は一見にしかずって言う事だし、これ以上は観てから物申そう。盆明けで空いてから映画館で見るかDVD化されて中古が1000円以下で売ってたら観ます。

　1000円なら映画館に行くガソリン代より安い(笑)

　観て怒り狂う自分の姿は思い浮かぶけどね。『ドラクエⅤの思い出を汚しやがって～』ってなりそう(笑)　ところで、この監督さんはルパン三世のCG映画も作るそうです。どうなるかある意味楽しみです。

　鴉さんから『賛否両論あるけど名作』へのお便り。

『漫画やアニメ、小説の実写化はこけてるのが多いですしね……

実写化と言えば、宗田理さんの名作『ぼくらの７日間戦争』が映画になるそうです、実はこの作品は３０年近く前に実写化されたんですよ。

この作品を図書館で見つけて借りようとしたのですがなくて、つい衝動的にブックオフで４５０円で買いましたが……最高に面白いです、やはり名作はいつまで経っても名作ですね。

図書館に全シリーズがあるみたいなので、明日予約を入れようかと思っておりますね!(^^)!』

　宗田理の『僕らの七日間戦争』は映画版は良かったけど、小説版では映画に出来なかった部分も書かれているのでお勧めです。やっぱり尺や観客の年齢層を考えると映画に入れられなかった部分が在りますね。主題歌を最近紹介した気がするなぁ。宮沢りえが煌めくような可愛らしさだったなぁ。

　さてと、一息つきますか。ここらで一曲。漫画の実写化で数少ない成功作として鴉さんがお勧めする映画より、クローズ ZERO オープニングテーマ THE STREET BEATS の『I WANNA CHANGE』をどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=NHZUez5S1Eo