第37話まちを作る為に1
「マリー様おかえりなさい。魔法陣の破壊は終わりましたか?」
「エブァンただいま、壊してきたわよ」
「それは良かったです。この人魚達どうされますか?」
「ちゃんと返すわ、その前にアメールにしたようにしてあげないと私の貼った結界の中でしか動けないからね」
3人の人魚はアメール同様に空を泳げるようになった。
「ありがとう」
「貴方は光ね、貴方は闇ね、貴方は風ね」
「みんな名前はあるの?」
「まずは私から光の人魚でライよろしくね」
「次は僕。闇の人魚でコクよろしくね」
「最後僕だね。風の人魚ウルよろしくね」
「みんな自分の居場所に戻っていいわよ。自分で帰れるでしょ」
「…………うん」
「どうしたの?帰らないの?」
3人が顔合わせ頷いた。
「お願いがあるんだ」
「何?もしかして帰る場所忘れたとか?」
「帰る場所はわかるし帰れるんだけど、もし許してくれるならマリー様の側にいたい」
「え!でも貴方達の仲間が心配しているでしょ?帰った方がいいわよ」
「一度帰って戻ってきたい。ダメかな?」
「私は構わないわよ。人魚のみんなが許してくれるならね」
「それなら大丈夫、僕たち人魚は、決して人には使えない生き物ただし2つだけ条件を満たせば従える事が出来るんだけど、マリー様はクリアーしたから大丈夫」
「条件?」
「そう、条件は2つ。1つは私達と対話ができる。もう1つは、信頼を得る事なんだよ。だからマリー様は大丈夫」
「貴方達はそれでいいの?」
「これはね、3人で話し合って決めたんだ」
「嬉しい、新しい仲間が増えて」
「うわぁ、泣かないでよ」
「嬉し涙よ」
「改めてこれからよろしくねマリー様」
「ええ、よろしくね」
「感動しているところ悪いんだけどさ、マリー様の肩に乗ってらの何?」
「嬢ちゃん、名前マリーと言うんやな」
「そう言えば名乗ってなかったわね、私の名はアンダーマリーよ」
「アメールちっちゃなおっさんは八雲。一応妖精」
「なんやその嫌そうな言い方は」
「だって嫌なんだもん」
「あのなーわいかて好きで妖精名乗っているわけじゃないんや」
「わかっているわよ。しばらくそれには触れないでくれれば慣れるから」
「わかった」
「それでマリー様、その妖………八雲がマリー様と一緒いるのですか?」
「それがね、魔法陣破壊したら出てきたのよ」
「わいは虫かい!?湧いて出てきたみたいな言い方をするんやない」
「湧いて出てきじぁないの。壊したらそこにいたでしょ」
「違う、出られんへんかったのが、出ることができたんや」
「同じようなものでしょう」
「違うといつとるやないか」
「同じだって言ってるでしょ」
「あのーマリー様?」
「ごめんなさいね。とにかく魔法陣を破壊したらそこに立っていたのが八雲なのよ」
「あのまま置いておくにもかわいそうだから連れてきたわけよ」
「マリー、何でわいがこいつらに見えているんや?」
「それ?ここにいる者はみんな見えるようにしたのよ。色々と不便だったかね」
「そんな事が出来るんかいな」
「できるわよ。私が認めた配下じぁないとしないけどね」
「エブァン、外は終わったのかしら?」
「はい、先程片付いたと報告が上がっております」
「それなら、合流して隠れ家に一度戻るわよ」
「は!」
「それとこの研究所、私達が管理するからちゃんと中を調べておいてね。この研究所もここではなくて私の異空間に移動させる、外に出していい研究してないからね」
「わかりました」
マリー達は建物の外へ向かった。
「マリー様達がこっちに向かわれたようだな」
「それでこの大量にいる人をどうするんだ?」
「マリー様が決まるだろう。とりあえず捕らえてたからな。そこから出る事出来ないさ」
「あのー」
「誰だ?」
「私の名はメアル水の人魚」
「キリウス様、私ここに捕まっていてマリーに助けてもらったの。マリーがキリウス様の所に行けって」
「ちょうどよかった、お前が俺の配下になるならいいが、ならないのなら帰れ。お前の居場所はここではないからな」
「配下になる、だからいていいですか?」
「構わないこれからよろしくなメアル」
「はい」
「早速だが、水をここに大量のに呼び寄せられるか?」
「できますよ。コップ一杯ぐらいの水を用意できれば」
キリウスの手の上に水の球体が浮かんでいる
「これでいいか?」
「はい」
メアルがその球体に入るとたちまち水の球体が大きくなっていく。
「これくらいですか?」
「それで足りる」
「お前達でてこい」
そういう、水の球体の中にどんどんとキリウスの配下が姿を現し出した
「ここに大量の民がいるそれを一箇所に集めろ」
「は!」
球体から配下達がで出来て作業に取り掛かった。
「メアル助かったよ」
「お役に立ちててよかったです」
「さっきスルーしたがマリー様を呼び捨てにするなよ。次はない。いくらお前でも許さん」
「わかりました」
マリーが破壊が終わった頃イージェス、キリウスが倒して動けなくなった人達を集めて結界の中へ入れてちょうど終わった所だった
「それにしても多かったな」
「キリウスの配下達が手伝ってくれて助かったよ」
「流石にこの人数は多すぎたからな」
建物の扉が開いた。
「イージェス、キリウス終わってたみたいね。2人には優しすぎて修行にならなかったかしら」
「マリー様とんでもない。かなり大変でしたよ」
「そうです。1人も殺さないようにするのがこんなに大変だなんて思いませんでした」
「そうなの?でも結界の中で1人死んでいるけど気が付いているのかしら?」
「え!」
息ぴったりに結界の中に飛び込んでいった2人
「ふふふ、今の見た?あの2人凄いわね。あそこまで息ぴったりに走りって行くなんて。修行は成功のようだわね」
ーーー結界内ーーー
キリウスは冗談じぁない。ここで死なれてはこっちが殺される。
イージェスにもまた待っている間にキリウスからエブァン達がマリー様に挑んだ話を聞いていた。それのお陰で考えることは同じだった。
勘弁してほしい、キリウスと同じ目には遭いたくわないぞ。クソ、どこだ。
「イージェスいたぞ」
「どこだ?」
「中央上だ」
「わかったそっちに向かう」
「おい、しっかりしろ?」
「息をしていない、体がけいれんをしているな。心臓動いている。何とか間に合いそうだ。回復魔法をしろ。俺は、他の可能性を探る」
「他の可能性?」
「バカか、俺たちがしたのは死にそうなぐらいに痛めつけただけで、その程度では死なない攻撃を繰り出していただろうが、ならば考えられるのはもう一つの方だ」
「そうか、自分で」
「そういうことになる。この結界内は捕らえられている奴は皆使用出来ないし出ることも出来ないのは教えただろ」
「ああ、それは聞いている」
「だから自分で死ぬ可能性があるわけなんだが、外傷と体の中の損傷は、今回復すればいいのだが、けいれんしていることから違う可能性がてたんだ」
「違う可能性?」
「多分だが毒を飲んだ可能性があるとにかくやるぞ」
イージェスが回復をキリウスが体の分析をしていた。
「わっぱり、そうだった。毒だけ排除したからしばらくしたら目を覚ますな」
「こいつ、目が覚めたらまたやるじぁないか?」
「ありえるな。こいつだけ結界張ってできないようにしておくか」
「そうだな」
ーーーーーーー
「マリー様、そういう反応になると思いますよ」
「何でよ?」
「それはですね、マリー様が容赦なく叩きのめすからですよ」
「そんなことないわよ。殺さない程度に手加減してるし大丈夫だよ。エブァンだって知ってるでしょ」
「それがダメなんですよ、死んだら楽なのに死なせてくれないではないですか」
「当たり前でしょ。殺したくないんだから」
「そうかもしれないですが、俺たちにとってはあれは死にたくなるんですよ」
「わかったわよ、エブァンがそういうなら今度から殺さないようにではなくて、死なないようにしてあげるわよ」
「あまり変わっていないようですけど」
「殺さないはね、死ぬ直前って事だから軽くなったでしょ」
「ちなみに"死なない"は?」
「死なないは、生き地獄だよ。すごく軽くなったから私って優しいと思わない?」
「いや、もっとひどくなったような気がするんですが?」
「そうかなー。あ!」
「どうされました?」
「助けたちゃったよ。残念せっかく追加の修行しようと思っていたのにな。そうだ、いいこと思いついた」
「その思いつきしなくてもいいと思うのですが」
なんとなく、その後の展開が読めたのでとりあえず止めてみた
「ダメやるわよ」
張り切っているなあれは!目が輝いてるし。
3人とも頑張ってくれ、そう願った。
ーーーーーーーーー
「ただ今戻りました」
「おかえり、助けたみたいね」
「はい、とりあえず他の者もいないかの確認はしてまいりました」
「よかった、それでは帰るわよ」
「え!」
「どうしたのエブァン?」
思いつきやるんじぁないのか
「いえ、なんでもありません。結界内の人々はどうされるのですか?」
「川の向こう側につれて帰るわよ」
「こんなに?」
「そう、まずはここにいる結界ごと移動させるわね」
マリーが結界に触れた途端に消え、移動先はファティマが以前張った結界5キロの中に移動した。
「これで移動完了、後ろの建物も移動」
建物を結界に入れて異空間の扉を出現させ左手を建物の結界にふれ、右手は扉に触れるときえた。
「これで終わり」
「私達も帰るわよ」
「は!」
人魚達も自分たちの帰る場所へと帰っていった。
それにして、マリー様はとんでもなく魔法が上達している。俺はもういらないのではないだろうか。今までは、教えるからいたのだが。もうマリー様にとっては、必要いらないと思う。
急に肩を叩かれた。「!?」
「エブァン、変なこと考えないでね」
「!?」
「貴方は私の一番最初の友達であり師匠であり親あり配下でもある。それは今も変わらないし、これからもよ。いらないやつを配下にする奴はいないでしょ」
「マリー様、なんで俺が考えていることが」
「なんとなくよ。長く一緒いたからだと思うわ。いくら私でも心を読む事なんてしたくないからね」
「できるですか?」
「できるわよ、でもそれしたらつまらないじぁない。なんでも思い通りになるなんて、それこそ私の傲慢だわ。与えられたものが気に食わないからって、壊していたらきりがないし、それこそ飽きるわよ」
「そんなものですかね」
「そうよ、帰って横になりたいわ」
「帰りましょ、マリー様」
魔方陣を展開し、川の向こう側に戻った。
ーーー川の向こう側ーーー
「マリー様が帰ってくるみたいよ」
「本当か、それなら準備をしておかなくてな」
「そうだね」
結界の外で爆音が聞こえた。
「!?」
「おい何かおきているみたいだな。見てくる」
「そうして、ここの結界は破ることができないからね」
「わかった、爆音がしたのは結界の外ってことだろ」
「そう、マリー様がもうじきここに到着するから。それまで偵察しておいて」
「わかった行ってくる」
嫌な予感がする。急がないと
おい、こいつら何をしているんだ。木の陰に隠れて様子をうかがっていた。
クオンの目の前には魔法攻撃をする猛獣達と民が後ろから
援護効果の魔法を猛獣達にかけていて、周りには死んでしまっている猛獣が何体も転がっていた。
こんなことが許されるのか。怒りをあわらにしてそいつらの後ろに回っていた。クオンは理性を失って人の姿を保つことができず猛獣化し敵の背後へ回ったのだった。
「お前ら死ね」
その瞬間風が走り抜けたと思った時には何人もの民が死んでいた。
「お前は誰だ」
「いいから死ねよ」
「簡単に………」
ドン、倒れて死んだ。
「次はお前だな」
「簡単にやられて………」
ゴロ、首がなくなって倒れた。
「ば、化け物、猛獣達やれ、どうした?なぜやらない」
「お前が元凶か」
「ええーい、お前が死ね」
ザク、縦に体が避け、死んだ
そんなことを繰り返していた頃
「ファティマ、ただいま」
「おかえりなさいマリー様」
「あら?クオンなにしているのかしらね」
「えっとですね」
その瞬間マリーの姿がきえた。
「あれ?マリー様は?」
「何があった?マリー様が怒ったようだぞ?」
「それがマリー様がくる少し前に………」
「なんだと、なぜクオンに行かせたんだ。イブリースに行かせてればよかっものを選択間違えたぞ」
「どういう意味?」
「後でわかる、俺もマリー様の所に向かうから、キリウス警戒を、イージェス、アメール、八雲お前達はファティマを守ってやれ。イブリースはどこ行った?」
「俺はここだ」
エブァンの陰から出てきた。
「お前途中から姿を見てなかったからてっきりここにきているのとばかり思っていたぞ」
「面倒だったから闇の中で寝てた」
「バカか?お陰で大変な事になったぞ。お前も来い」
「なんだよ」
「わかった。キリウスとイージェスとイブリース3人でマリー様の相手をいてもらうからな。覚悟しておけ。ちゃんと進言しといてやるから安心しろ」
「いや、待て俺もいく」
「なんだ、行かないのではなかったのか?」
「気が変わっただけだ」
「ならいくぞ」
ーーー結界の外ーーー
クオンが理性をなくして何十人もの民が死んでした。
「お前も死ね」
クオンがまた民を殺そうした時、
ものすごい勢いでクオンが地面にめり込んだ。
「クオン、その辺にしないと殺すわよ」
マリーがクオンの頭を殴っただけなのだが余りにも強かったせいかめり込んだ。
衝撃が大地を震わせるほどだった。
「貴方達は、ここで何をしているのかしらね?」
「お前に答える義理はない」
「貴方達は猛獣達に何をしたの?」
「答えないと言っているだろうが」
「ここの結界を壊してどうしたいの?」
「しつこいぞ」
「なるほどね。理由はわかったわ」
「何を言っている?」
「私も答えないわよ」
地面にめり込んだクオンが気がつき人の姿へと戻った。
やってしまった。つい頭に血が上り過ぎ猛獣の本能をむき出しにしてしまった。それを一番嫌うのがマリー様だというのに。急いでマリーの足元に跪いた。
「あらクオンお目覚めはいかが?」
「はい。申し訳ありません」
「どうしたの?なぜ謝るのかしら?」
「マリー様に殴られて冷静になりました。軽率な行動でした」
「あら、ちゃんとわかっていたなら学びなさい。怒りや暴力でだけでは何も解決に至らないことを」
「は!」
「それで、貴方のせいで大勢の民がいなくなってしまったのだけれども、もっと話しがしたかったのにね。結界の中ならまだなんとかなったのに。さて残りはひいふみよいつむ7人ね」
「マリー様どんな償いでもいたしますのでどうかお許しを」
「それなら私の相手を後でしてもらうからね。それに2人ほどいるから大丈夫よ。あ!ごめん3人に変更ね。全部で4人になったから、楽しみだわ。ふふふ」
もしかして……今は考えるな。
「仰せのままに」
「マリー様、遅くなりました」
「エブァン、イブリースちょうどよかったわ」
「クオン気をつけろよ、寛大なマリー様に感謝しろ。じぁないとお前はここにはいないのだからな」
「エブァンそのくらいでいいわよ。後で私の相手をお願いしていいって言ってくれたから」
「そうでしたか。それなら大丈夫ですね」
「それとイブリース?」
「は!」
「みんなが頑張っているのに1人だけ闇で寝るのはどうかと思うのよね。だからイブリースも私の相手してくれるわよね?」
「は!も、もちろんでございます」
バレていた。
「くくくく」
「エブァン何がおかしいのかしら?なんならエブァンも相手する?」
「いえ、私は皆がいない間警戒をしないといけないので」
「残念、少しは楽しめるとおもったのに」
危なくとばっちりを食らうところだった。
「それとここにいる7人捕らえて左奥に捕らえた者達と一緒に入れておいて。雨風はしのげるから今日の所はそこで寝ててもらうわ。それと全員回復しておいて」
「は!」
「クオン、猛獣達は私がなんとかしてあげるから」
「マリー様よろしくお願いします」
「ええ、任せてね」
言葉を言い終わると姿を消し、数秒後には元に戻ってきた。
「さあ、猛獣達、これで大丈夫だから戻っていいわよ」
その声に我を取り戻し去っていった。
「今何をしたのですか?」
「クオン?今のは早過ぎたから見えなかったのね」
「目で追えるないですよ」
「そうなのね、簡単に言うと頭を撫でて回っただけよ」
「撫でた?」
「猛獣達の頭に魔法がかけられていたのよ、それを壊して回っただけ。それには撫でるのが一番いいの。叩いたりつついたりすると脳が破壊されてしまうからよ」
「なるほど」
わかったようにいっているけど理解はしていないかな。それなら見る方が早いわね。
「ちなみにこの岩に猛獣達にかけられていた魔法をつけるでしょう。これを指でつつくと」
ドン、粉々になった。
「こっちは同じように魔法つけて殴ると」
ドン、粉砕した
「こんな感じになるのよ、だから撫でたの。わかったかしら」
「はい」
どっちも死ぬなそう思うのだった。
「後は任せたわよ」
「は!お任せください」
マリーはファティマの所へ戻った
「ファティマ、ありがとう。この人達を私の異空間に移動するわ」
「わかりました」
4つ目の異空間を作り出し、扉を出した。
扉を移動しながら結界に捕らえた者たちをその中に入れていき異空間を閉じた。
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