第30話各地へ

ファティマ達は、城の王座の間にいた。


「それでファティマ様、どのようなご用件でしょうか?」


「マリー様より、頼まれごとをここでないと出来ないからここに来たのよ」


「何かあれば手伝うことができると思うのですが」


「大丈夫よ、これからやるから、少し離れていて」


ここの城は、魔女の森と全てが繋がっている玉座に座り魔力を流し込むと手に取るように全てがわかるように玉座に魔法をほどこしてある。

今の魔女王にもそれは抑えてあるのだが、扱いが難しいと言っていたのを覚えている。


玉座に座り魔力を流し始めた。


魔女王は離れてそれを見ていた。

ファティマ様の魔力とんでもない魔力をだしているぞ。

こっちまでまずい保護しておかないと。


ここの近くにはいないようね。

範囲を広げて、いないわね、ここにはいないのかも。

全域に広げて‼︎いたわ。


「見つけたわよ、魔女王。ここの森前方右手奥に隠れているわよ、すぐに連れてきて」


「わかりました」


魔女王がその場所に向かった。

その場所に向かった時目の前にいた。

捉えようとした時だった。


「お前そいつをどうする気だ」


「どうするも何も、ここに立ち入っといて何を言っているのかしら?」


「どういうことだ?」


「あら、ここ魔女の森なのよ。立ち入った時点で捕らえる事になっているのよ、ちゃんと書いてあったでしょ?」


「結界の外側にここに入る者には表示されていたでしょ」


「あれか」


「だから捕らえるだけ」


「ふざけるな、俺たちはここを通りたいだけだ」


「それなら、左を通ればいいだけでしょ、それもわからないわけないでしょ」


「わかっていたさ、だがあそこはここ以上に通るのが困難な事ぐらいお前もわかららだろ」


「ええ、それだからといってここを通っていい理由にはならないわね」


「それなら、力ずくに通らせてもらう」


「そうなの、やれるならやってみるといいわ」


「そうさせてもらう」


男は、魔女王に向かって魔法を繰り出してきた。


「どうしたの?効かないわよ」


「クソが」


「頑張って、もうすこしまっててあげるから」


こうなったらあれを使うか

男は魔女王に特殊な真帆を打ち込んだ。


魔女王がそれに触れた途端、体が言うことをいかなくなり、その場に倒れた。


「ざぁまみろ、俺を馬鹿にするからだ。通してもらうぞ」


どうして?体が動かない。

ファティマ様申し訳ありません、そう思った時に目の前に現れた。


「魔女王、警戒が疎かになっているからそうなるのよ。日頃から警戒していればこんなことにはならないわよ」


声も出ずに、地に倒れている魔女王に言い放った。


「私の配下を可愛がってもらったようね」


「お前誰だ?」


「元魔女王よ、貴方は誰かしら?」


「俺達は、この世界を救う為に立ち上がった者だ」


「そうなの?混沌にしてるの間違いじぁないのかしら?」


「言っていろ、救った時に俺たちを皆が讃えるさ」


「おめでたいわね、悪いけど、配下を可愛がってくれたのだから、お返しをしないとね」


ファティマ様気をつけてください、あの魔法に触れると体が動けなくのです。


頭でそれを思っていても伝わることがなかった。


魔法も使えないなんて情けない。


「お前もくらえ」


魔法を放った。この魔法は、前にファティマが食らったのと少し性質が違うけど、本質は同じもうね。

ちゃんと対処済みだからいいんだけど。

マリー様に感謝しないと。

助けてもらった後、この魔法の知識を得て、対象できるように教えてもらっていたのだった。


攻撃がファティマに当たるがまったく効かなかった。


「どうなっている?なぜ効かないんだ」


「どうしてでしょうね?貴方に教えるつもりないから、ちゃんと捕らわれてね」


「そうはさせるか」


頑張るわね、仕方ないけど魂に魔力叩き込めば、マリー様がしていたようにできるわね

ファティマは、やってみた。


「お、ま、え……何を……し………」


「ギリギリ危なかったわ、魂壊れそう保護しておかないとまずいわ、私がマリー様に殺されそう」


保護を2人にして捕らえた。


ファティマ様なんて強さなの、この人には敵わないわよ。

反則だわ。


「魔女王、今助かるわね」


魔法解消して、手を差し伸べた。


「ありがとうございます」


「あなたもちゃんと精進しないとね、今度手合わせしてあげるわよ」


「本当でございますか」


「あなたがそれを望むならね」


なんか魔女王を見ていると、昔の私と重なるのよね。





回想


あの日私は魔女の森を見回りをしていた。

見回りの途中少女が魔女の森で花摘みをしていたのがみえた。

彼女は魔女ではないことは知っていた。

魔女は、全ての魔女の顔を知っているのだから。


「こんな所で危ないわよ」


「お姉さん、ありがとう。でも大丈夫、魔女の森の外で待っててくれてる人がいるから」


「そうなの?」


「うん」


少女が指を指した先を見ると確かに男の人が跪いて待っていた。


「あの男の人?」


「そうだよ」


「この森には、勝手に入っていい場所ではないから、ここから出て欲しいわ」


「いいけど。私ここに来たの魔女王に逢いにきただけなんだけど。可愛いお花があったから、これを摘んで魔女王にあげるの」


「そうなのね、嬉しいわ」


「お姉さん、魔女王なの?」


「そうよ、だから見回りをしているのよ。おしゃべりはこの辺で、男の人の側まで送るから、ここから出て」


「そうか、お姉さんが魔女王なのね。それなら、これあげるね」


「あり……が…………」


「お姉さん、いえ、魔女王ダメだよ。ちゃんと警戒しないと。しないから動けないでしょ。口が動くようにしてあげるね」


……………彼女は魔女王の口元に指を触れた。その途端動かせるようになった。


「これで話せるでしょ?」


「あなたは誰?私になにをしたの?」


「質問多いいね、魔女王。自分で考えたら?」


「わからないから聞いてるのよ」


「特別だよ、お姉さん優しくしてくれたお礼にね」


「ありがとう」


「私は木であり、木ではない存在。私の名前はアンダーマリー。全ての者を導くために各地を回っているの」


「それが真実だという証拠はないわよ」


「お姉さん、私に負けておいてそれいうの」


「それはマリーが不意打ちしたからでしょ」


「お姉さん、私はいいけど。私には勝てないよ、それでもいいの?お姉さん痛い思いさせたくないんだけど」


「生意気な事言わないで、私はこれでも魔女王よ」


「ならいいよ、といてあげる」


体が動くようになった


「いつでもいいよ、お姉さん」


彼女に向かって魔法の攻防が繰り広げられている。

あの子全く動いていないじぁない。おかしい、あんなに魔法を浴びているにもかかわらず、無傷なんて有り得ない。


「お姉さん、そろそろ私攻撃してもいい?」


「何を言っているの?」


「待ってるんだけど」


「何を」


「お姉さんが私に傷を負わせるようにだよ」


「バカな事言ってないで、マリーも攻撃しなさい」


「はーい」


……………


何が起きたの。

返事を聴き終える前に体中が傷だらけになって、跪いた。


「なにを?」


「見えなかったの?今魔法の連打を打ち込んだだよ」


「嘘でしょ、そんなの打ち込んだなんて」


「疑うのも、見えないから仕方ないよね」


「それと、魔女王に良いもの見せてあげる」


マリーは、魂に真実を叩き込んだ。


「お姉さん、大丈夫?今のが真実。これでわかってくれた?」


そんな、こんなのに勝てるわけがない。見た目と力が違いすぎて、舐めてかかった私の敗北。


「はい、申し訳ありません」


「わかってもらえてよかった。お姉さん名前は?」


「私の名はファティマと申します」


「そう、ファティマこれからよろしくね」


「はい、ですが私は何をしたら良いのでしょうか?」


「簡単よここを大きくして、守っててくれるだでいいの」


「ですが大きくするといっても私では限界というものがあるのです」


「力を貸してあげるよ、だから大きくしてね」


「わかりました」


その後、ファティマに力を貸して森が大きく広がった。


「ちょっと広すぎちゃた」


なんて言ってるのだが、力を借りても、むじぁきに笑う姿はあまりにもあどけなかった。


「私行くね」


「マリー様がここにいればいいんでは?」


「それはダメよ、それに、様はいらないよ。ファティマ」


「そうはいきません」


「いいや、ファティマが呼びやすいように呼んで」


「じぁまたね」


「また、来てくださるのですか」


「いつになるかはわからないけどね、くるよ」


「ファティマ、バイバイー」



ーーーーーーーーー



そう言って去っていったのを思い出していた。


「それじぁ、この者捕まえたし、戻るわね」


「はい、また来てくださいね」


「ええ、3代目に宜しく伝えてね。さっき私が去った後にきていたみたいだから」


「私が頼みました」


「そう魔女王のほとんどがいないのだけど、3代目だけは特別だから、長生きなのよ」


「そうですね」


その場を後にした。


川の向こう側に到着すると、すでに1人が結界を貼られて、見張りが立っていた。


「もう、見つけた者がいたの」


「はい、先程エブァン様が連れてまいりました」


「そう、それでエブァンは?」


「まだいるかもしれないからと言ってその場所に向かわれました」


「マリー様は?」


「マリー様も出かけてくると言って出かけております。行き先は自分にもわかりかねます」


「キリウス?聞こえてる?」


「ああ、マリー様は地下に向かわれた。それとマリー様より守っててほしいとのことです」


「わかったわ、ありがとう」




ーーーーーーーー同時期ーーーーーーー


クオンは、猛獣区にいた。久々ここにいたがやはりいいなここは。


自分が住んでいた場所に探しながら走っていた。

到着すると


いなかったな。その場所に大量の猛獣達がクオンを囲んでいた。


「お前は、ここがどういう場所がわかっているのか」


猛獣達は、鼻が効く。そのおかげで目の前の者が猛獣に似た何かなのは理解していた。


なんていうか速さなんだ、追いつくのがやっとだ。猛獣が走れば追いつくものなど殆どいない、その中で猛獣達が追いつくのがやっとなんて信じがたい出来事でもある。



「わかっている、お前たちも俺が誰かわかっていないようだな」


確かに今のクオンの姿は、人の姿をしているのでわからないのは仕方がないのはわかっているが。

匂いでわからないものかと考えていったのだが


「なんだと」


やっぱ気がついていないか。元に戻るか

体を元の姿に戻すと取り囲んでいた猛獣達がひれ伏せた。


「気がついたな、やれやれお前たち鼻が悪いぞ」


「クオン様、そう言われましても先ほどの姿では分かりにくいですよ」


「そうかもな、でももう大丈夫だろ」


「はい、これより先このような事は無いです」


「なら、いい」


「何かあったのですか?ここに来るとなると何かなければここには来ないとおしゃっていたので」


「これから探す者がいる、それを捕らえるようマリー様よりお達しだ」


「わかりました、特徴などあれば」


「いや、ないが。これより俺と魔力を繋ぐぞ」


「もしかしてここにお戻りになる準備をなさるのですか?」


「違う、繋いでお前たち猛獣区を隅から隅まで走ってこい」


「走るのですか」


「そうだ、そうすれば探さないといけない者わかる」


「は!」


「始めるぞ」


クオンは配下と魔力を繋いだ。


「行け」


そういう配下は走り出した。


刻印発動し、探しはじめている。

なかなかみつからないか。

すぐ終わるのかと思っていたが思うようにはいかないか。


数時間後


「キリウスか」


クオンの前に水玉が浮かび上がる


「マリー様より伝言だ」


「…………………という事だ」


「わかった、連絡助かった」


連絡を終えると消えていった。それと同じ位に状況が動く。


いた!それにしても随分、遠いい所にいたものだな。


猛獣区の中でも隅の方に位置していた。

しかもそこの猛獣区はかなりの強さを誇る場所でもある。


その場所に急いで向かう。クオンの走りは、猛獣の中て最速を誇る。

普通の猛獣が2時間かかるところを30分もかからずに行ってしますほどなのだ。


「お前たちご苦労だったな」


「いえ、それにしてもクオン様早すですよ」


「何をふぬけな事を言っている。鍛えればこの程度誰でもできる」


いや、無理だ。どう鍛えればそうなるんだと内心猛獣達は思う。


「これからも鍛えていきます」


そう答えるのがやっとだった。反論などした日には地獄を見る。

殺されることはないが、死んだ方がマシと思うぐらいに叩き潰されるからだ。

それを猛獣達は、わかっているからこそ逆らわない。


「頑張れ」


「は!」


「さてと、こいつらを捕まえるか」


前方に人が立っていたが一人でではなく3人いた。

それを捉えようとして、魔法が放たれた。

ここら辺の猛獣ならば痛手を負うところだが、クオンには効かなく、人は驚いていたのが見えた。

クオンは人のそばまで行くと、あまりの大きさに腰を抜かしていた。

クオンは人の姿でも、猛獣の姿でも人の言葉を話せるようになっている。


「おい、お前ら何しにここに来た?」


「ひ、人の言葉を話すだと」


「質問の答えをきいている」


「猛獣なんかに答えとでも思ったのか」


「ほー、そうか」


足を前に出した


「わ、わわかった。話す」


「最初っからそう言えばよかったんだ」


足を引っ込めようとした時、重力魔法がクオンを襲った。


「へ、どうだ動かないだろう、はっはははははあ」


「そうか、これが重力魔法か?なんて生ぬるい重力だろうか。あのお方の重力はきつすぎた。あれに比べたら全然効かないぞ」


「なんだと、どうせ苦し紛れに言った事だろが」


「そうか、なら試してもいいのだが、もし俺がお前達を倒したら素直に従え、もし俺が勝ったら、お前の配下に下ってやろう。どうだ、いい提案だとは思わないか?」


「よし、いいだろう。せいぜいそこでもがけばいい」


さらに、重力が増した。


「おお、これは全身の血流が良くなるほどに心地よいぞ」


「動いてみろ、無理だからさっきから動かないんだろう」


「そろそろ動くぞ」


一瞬だった。クオンは、人の後ろにいた。


「攻撃していいのか?そんなに無防備だと、なんか悪いような気がするのだが」


「!?……お前はなぜそこにいる?」


「ここに移動しただけだぞ?やれやれ、これでは弱いものいじめみたいだぞ」


「これでもうだ」


それでもクオンは、背後に立つ。


「もういいだろ」


「まだだ」


「俺も暇ではない、終わらせてもらう」


頭をそっと撫でた。

それだけなのだが、土の中に埋もれた。

人は泡を吹いて気絶をしていた


「やれやれ、ただ撫でただけでこれだ。この体だと人とやり合うには不便だな」


「クオン様、これより先にもいたの捕らえたのですがどうなさいますか?」


「何?他にも、こいつら捕らえておけ。そっちに向かう」


「は!」


顔を開けた時にはすでにその場から居なくなっていた。


「無理だ」


配下はボソッと呟いた。


クオン様は出鱈目な速さなんだからな。


10歩ほどで到着した。


「そいつがそうか?」


「はい」


「どれどれ」


刻印を起動する。


「お手柄だぞ、そいつもだ」


「ありがたいお言葉」


クオンが天に向かって吠えた。


「お前ら、そいつら連れて戻るぞ」


人からはただ雄叫びをしているように聞こえる。

大地を震わせるほど、人には恐怖を植え付けるかのごとく吠えた。



「クオン様、こいつらどうなさるのです?」


「さあな?マリー様が必要だと言っているのだ。殺すことが許されない、そのまま連れて帰るから、背中に乗せろ」


クオンが人の姿になってそいつらを、ツタでぐるぐる巻きにし、猛獣の姿に戻った。


「は!」


配下はそれをクオンの背に載せたのだった。


「俺は行く、お前達猛獣区任せたぞ」


「もちろんでございます」


「また、来る」


「お待ちしています」


その場を後にし川の向こう側に向かった。



到着するとファティマが出迎えてくれた。


「ファティマか?」


「お帰り、そいつがそうなの?」


「そうなんだが、2人ほど違うやつが混じっている、マリー様に指示をもらおうと思って連れてきた」


「クオンにしては、頭使ったわね」


「それ、喧嘩売ってるだろ」


「違うわよ、褒めているに決まっているでしょう」


「どうだか、まあいい。こいつらに保護と結界張ってほしい。マリー様がそうおしゃっておられたからな」


「わかったわ、しておくけど、クオン貴方はどうするの?」


「マリー様を追いかけようと思う」


「それなら地下に向かわれたらしいわよ。キリウスが教えてくれたのよ」


「わかった。でだ、エブァンはどうした?あいつは俺達より強いから早くに帰って来ると思っていたのだがな」


「一度帰ってきたそうよ。でも違う場所に向かったと配下が言っていたわ。それは場所がわからないらしいのよ」


「キリウスに聞けばいいのではないか?」


「キリウスも、今自分の持ち場の調査してるから無理だと思うわよ。そうじぁなくても、私達の伝達してから自分の縄張りに取り掛かっているんだから」


「そうか、それなら仕方ないか」


「そうよ、あまり遅くなるとそれこそマリー様にね……」


「それは、こっちまでとばっちりが来そうだぞ」


「そういう事、クオンはマリー様と合流して。ここは私が守るようにマリー様から命令受けてるから離れられないのよ」


「では、俺はマリー様の元に行く、ここ任せたぞ」


「クオンもね」


クオンはマリーの元へ向かうのだった。





ーーーーーーー同時刻ーーーーーーー



イブリースが闇の中を歩いていた。


マリー様もこの中にいるとは思えないのだが、とりあえず探してみるか。


闇の中を探し始めるのだった。











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