第214話0214★神護は夜のサバンナを確認する
元は、結構な高さを誇っただろうと思われる倒木の上に座った神護は、白夜を膝に乗せなおして、じっくりと周辺を観察する。
サバンナの帯に入ったあたりから、生き物の気配を感じていたが、夜陰に紛れるモノの姿をしっかりと見分けることは出来なかったのた。
なんとなく、周囲を見回しながら、神護は考えていて。
サバンナや砂漠での草食動物だとぉ……代表的なところで……
ゾウにキリンにスイギュウ…シマウマ…オリックスに、オグロヌー
あとは…ラクダにトムソンガゼル…あっバッファローも居たなぁ~
肉食動物っつーとぉ………代表的なところは…
猫科で、ライオンにヒョウに、チーターかなぁ?
犬科だと、ハイエナにリカオンに、ジャッカル
あぁ……キツネにオオカミも居たな……
あとは、毒蛇に毒持ちの昆虫類か?
んで、こういう砂漠やサバンナで
意外と危ないのがヒヒとかのサル系だけど……
こっちの砂漠やサバンナは? どんな動物がいるのかな?
流石に、ファンタジー世界なだけあって……
樹海もどきの中で見かけた動物達だって、かなり姿が違うし
大きさも容姿もかなり違ったりするからなぁ………
さっき少し前を横切った、巨大なウサギもどきも
俺が生まれ育った世界のモノとは、かなぁかなぁ~り違ったし
だいたい、本来は小さいはずのトカゲなんかのは虫類にしろ
リスなどのげっ歯類にしろ、滅茶苦茶ガタイが大きいし………
そういえば、あっちでは砂漠を渡るワニなんてモンも居たなぁ~
このファンタジー世界にも、砂漠を渡るワニなんて居るのかな?
今までの例を考えると、もしかして、異形でかなり大きいかもなぁ
まっ…襲ってきたら、そん時は狩っちまえばイイだけだけどさ
さてと…ホタルを腕輪から呼び出して…この周辺の確認をするか
どっちに行けば、街道かもあらためて確認しないとな
「ホタル《召喚》」
神護の呼びかけに応えて、ホタルは腕輪から飛び出して、ひょいっとくつろぐリオウの背中に鎮座する。
「ホタル、この周辺の様子と街道までの距離を知りたいから……
視覚を繋ぐから…頼む……」
『はい マスター では先日のように 上空から現在地と街道を
確認しますね』
「ああ…頼むな…《接続》……」
短いやりとりをした後、気持ち良さそうに久しぶりの飛翔へとうつるホタルを見送り、その脳裏に映る情景を確認しながら、今日も今日とて、ホタルの卵を出してかいぐる神護だった。
ホタルの視界から送られて来る、映像という名の情報を確認しながら、1つ目の卵を撫で終えた頃、白夜が眼を覚ました。
「ぅん? 起こしちまったか?」
神護の言葉に、ちょっと眼を擦った白夜は首を振る。
「いいえ 父上 充分に眠りました」
そう言う白夜は、神護の手の中にあるホタルの卵へと、無意識の好奇心から視線を向けていた。
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