第200話0200★神護の行使する《魔力》と使っているのは魔法?魔術?



 「わかった…そんじゃ…あっちで軽い朝食を食べて探索しようか

  ……行くぞ、リオウ」


 呼ばれたリオウは、くぅぅ~っと身体を伸ばして、嬉しそうにクルクルと喉を鳴らした。


 神護は白夜を腕に、リオウに跨って、前日に《転移》した湧き水近くへ移動する。

 そこで、ホタルが狩って来た獲物を腕輪から取り出し、軽く《ショウ》と生姜などで味付けして、朝食として焼いて食べた神護達だった。


 あぁ…マジで…早く礫砂漠れきさばくの街道に出よう

 そして、礫砂漠れきさばくを往来する旅商人を見付けるんだ


 はぁ~…もう少しマシなモン食いてぇ~…いや、食材があっても

 ろくな調味料は無いし、調理道具も無いんもなぁ………


 内心でそう呟きつつ、神護は今日も、砂漠と樹海もどきの稜線を歩くのだった。


 そんなのんびりとした?旅路を、その後数日した神護達は、ようやく明日からは、完全に礫砂漠れきさばくへと向かうという地点まで、もう少しというところまで来たので、休憩をとることにした。


 「父上 これまでに 盗賊集団?に2回 黒き河の軍隊と思われる

  みるからに黒鼠族こくそぞくの集団? いや小隊に2回


  たぶん ハンターと思われる3人組と 5人組と7人組に

  それぞれ1回ずつ襲われました


  いずれも父上の魔法? 魔術? の威力の前に露と消えましたが…

  父上の内包する《魔力》が べらぼうなモノだということも理解わかりました


  そこで質問なのですが 父上が使っているのは 精霊などに属する

  今はほとんど実在しない 魔法なのでしょうか?


  それとも 系統だった術式によって《魔力》を行使する方の

  魔術なのでしょうか?


  私が転生の前に 父上に譲渡した知識は魔術だったはずですが……

  見ていて なんか違和感のある魔術? があったので………」


 白夜からの質問に、神護は頬をぽりぽりする。


 うぅ~ん…そう改めて聞かれてもなぁ……

 俺がメインで使うのって、いったいどっちだろう?


 あまり、そういうのを気にしてなかったからなぁ…………

 なまじ、ゲームとかの知識もあるもんだから


 あのネズミーランドで手に入れたのは……呪文書だから魔術かな?

 ホタルから譲渡された《魔力》に関する知識は精霊魔法かな?


 あと【ルシフェル】から《契約》時にもらった知識って魔法かな?


 その時々に対応したモンを、適当に使っているからわからないなぁ…

 そういうの考えたことないし………


 ちょっと考えてから、神護は肩を竦めて言う。


 「まぁ…適当に使っているから…どっちもかなぁ……たぶん……

  ホタルが持っていた、古い知識もあるんでな」


 神護からの答えに、白夜は眼を丸くする。


 〔父上の様子からすると 魔法と魔術の混乱は無いけど

  どちらを使うと明確に意識していないから

  魔法か魔術か 判らないというところかな?


  にしても やっぱり飛竜の持つ知識は侮れないですね

  そして 飛竜の深い英知を譲渡されても 父上は全然

  おごり高ぶらないんですね〕








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