第195話0195★閑話 神護が白夜を腕に、樹海を彷徨い出した頃・現世界では婚約者達が情報交換?1



 神護が異世界へと渡ったコトで、神護自身への強い執着がなければ、その存在を覚えていられないというコトを知った竜治は、婚約者その2の美姫と、その3の美亜へと連絡していた。


 そして、翌日には、よく行く喫茶店に集まって居た。

 ただし、お荷物がプラス1で………。


 「どうして、キミが居るのかな?美鶴君

  僕が呼んだのは、婚約者その2の美姫と

  その3の美亜だけだよ」


 竜治の言葉に、美鶴はけろけろと笑って言う。


 「美姫と美亜が、竜治君に、この喫茶店に呼ばれた理由って

  神護君の存在がみんなから消えたコトでしょ………


  それってさぁ………あのネズミーランドでのコトが

  密接に関係しているんじゃない?


  アタシは、男の子も女の子も好きなのよねぇ~………

  当然、断然出来る男、神護君もその対象なのよ


  つーことで、アタシは記憶から消えてないから

  ここに参加してもイイでしょ………


  権利あるよね、婚約者じゃないけど、覚えているんだから

  アタシ、これでも意外と、戦力になると思うのよねぇ~…」


 と言う美鶴に、竜治はちょっと不満を持ちつつも、神護のコトをきちんと覚えているというコトで、了解した。


 「そう、キミはきちんと覚えているんだ、神護のこと

  で、婚約者その2の美姫はどう?その3の美亜は?」


 聞かれた、婚約者その2こと、美姫は、嘆息して言う。


 「アタシが、神護のコトを忘れるわけ無いでしょぉ~

  つーか、ソレ…よくすぐに判ったわね」


 「ああそれはね、ギンが教えてくれたんだ

  神護の存在が、この世界から消えたって………


  で、美亜、キミはどうだい?」


 話しを振られた美亜は、小首を傾げながら言う。


 「うん、なんて言うのかな?

  神護君が、この世界から異世界に転移した瞬間かな?


  私も、もの凄い何かが削られるような、違和感を感じたんだ


  その時にね、なんか声が聞こえたの……ううん、アレは……

  声というよりも、強い意思かな?


  神護君という存在が、必要だって………呼ぶ声?…呼ぶ意思?

  それと同時にね、別の意思も感じたんだ………会いたいって…


  その時にね、ほんの一瞬だけどね、すっごく綺麗な………

  少し赤い金毛九尾?って言えばイイのかなぁ~?


  長めの毛がゆらゆらした、焔が揺れるような毛皮を持った

  金赤の瞳のキツネさんの姿が見えたんだよねぇ~………


  気のせいかもしれないけど、視線が合った気がしたんだ


  あの赤毛混じり金毛九尾さんと出会えたら、神護君のところに

  行けるって………なぜか、そう思ったんだよねぇ…私……


  これって、都合のイイ白昼夢なかなぁ?」






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