第73話0073★揺れる異空間?・迷惑な迷いの森6 やっぱり羽毛の飛竜?



 うわぁ~…マジでデケェ~……

 この骨の持ち主って……なんだろう?

 生前はどんな生き物だったのかな?


 不思議な色合いの骨だなぁ…………

 化石化して、貴重石に変質したとか

 …………じゃなくて……なんだぁ?


 神護は、まじまじと観察するように見れば、その骨の塊は、どうやら丸まった姿でうっすらと赤く色づいているが、完全に白骨化?していた。


 うぅ~ん…………この巨大生物ってぇ…………

 この姿で死んだってことだよなぁ…………

 でも、わざわざ丸まって? なんで?


 既に、白骨化から、ほとんど化石化へ移行している、巨大な生き物だったモノの大きな骨の塊の周りには、なぜかとんでもなく大きな羽根が散っていた。


 うぅ~ん……この羽根も大きいから……

 この化石化している骨の塊のモノかなぁ?

 巨大生物が、生前に持っていたモノなのか?


 もしかして、始祖鳥のデカイやつかな?

 それもとびっきり、大型種の………

 異世界だったら、それもありだよな


 見あげるほどの化石化した骨の塊を確認する為に、更に1歩2歩と無意識に近付く。


 それにしては…………ぅん? うわぁぁぁ……

 マジで、でっけーウロコ……だよな…綺麗だな…


 それに、こっちの羽根も、随分と大きいよなぁ~

 もしかして、マジで巨大始祖鳥………とか?


 巨大な羽根とウロコを拾った神護は、その既に白骨化なんて可愛いモンを通り越えて、石化している。

 過去に死体だったモノを、神護はマジマジと観察する。


 「このとんでもなく巨大で

  ぶ厚いけどかなり綺麗なウロコ?も

  目の前のコイツが持っていたとすると………


  始祖鳥の亜種で巨大なヤツかな?

  それともファンタジー定番の飛竜で


  う~ん…翼が、皮膜じゃ無いから……

  ウロコ持ちの羽毛タイプとか


  とするとぉ……この骨の持ち主は

  羽毛タイプの飛竜ってところかな?」


 その大きな骨の塊の持ち主を、神護はそう考えた。

 理由は、単純にウロコがあって、頭に角があったからである。


 始祖鳥に角なんて無かったよな

 翼の先に爪はあったけど………

 それに、クチバシが鳥っぽくないし


 「しっかし……1個の骨の大きさが……

  かなり大きいよなぁ…………」


 そう呟きながら、神護は更に1歩2歩と近付き、化石化した骨に無意識に手を伸ばした。

 次の瞬間…………。


 まるで丸まるようにして死んでいる飛竜?の巨大な骨の塊が、突然動き出す。

 遅滞無く、骨特有のカタカタという音もさせずに、ソレは起き上がった。


 「うげっ………アンデットぉぉ…マジで?」


 うぉ~…完成立体パズルの逆回しみてぇ~………

 って、やっぱ……定番の飛竜かよ


 その呟いた神護の前に、羽毛の飛竜が威嚇するよう羽根……正確には、その骨の部分……を、がばぁーと大きく広げた。

 瞬間、そこかしこに散らばっていた羽毛やウロコが、その飛竜のもとに集まった。


 まるで、パズルのピースがはまるかのよう、本来の形状へと戻っていた。





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