絶滅危惧種のパパになりました………～保護して繁殖しようと思います～

第30話0030★天照大神（あまてらすおおみかみ）は苦悩する

　異（こと）なった世界なのだから…………

　創造主も　この世界の創造主とは

　異（こと）なるのでしょうね

　そうなると　主義主張も

　違うのかもしれませんね

　納得した天照大神（あまてらすおおみかみ）は、女神サー・ラー・フローリアンに頷いて言う。

　　『　そうね　二人ならば　

　　　　【お前の行動は　俺達の掟に合って無い】

　　　　と　お互いに批判したりするでしょう

　　　　同一の価値観を持つ者と会話する故に

　　　　その世界の者達の言葉に耳を貸さず

　　　　《理（ことわり）》に逆らう行動を

　　　　取ってしまうでしょうね

　　　　確かに　送る人数は　１人が良いわね

　　　　で　貴女が必要としている戦士の性別は

　　　　男で宜（よろ）しいの？　　　　　　　　』

　女神サー・ラー・フローリアンは、天照大神（あまてらすおおみかみ）に、すまなそうに、細かく要求する。

　　『　男では無く　少年期を脱し始めている

　　　　少年を送って欲しいのです

　　　　子供の心も　大人の心も

　　　　持ち合わせている為に

　　　　思考が柔軟で　好奇心の強い

　　　　身も心も健常な少年が欲しいのです

　　　　貴女の世界と異なり　私の世界には

　　　　精霊　妖精　魔物　妖魔

　　　　聖獣　神獣　霊獣　魔獣

　　　　などが存在しています

　　　　その他にも　色々な生き物が

　　　　存在しています

　　　　その中で　人族は非力な存在です

　　　　また人族の大半が獣人族です

　　　　獣相を持たない　純粋な人族は

　　　　脆弱なため　かなり少ないです

　　　　故（ゆえ）に人族は　身を守る術として

　　　　魔道や魔術などを覚える必要があります

　　　　それを覚える頭脳と体力が必要なのです

　　　　だから　子供では無理ですし

　　　　大人では　心が拒否して

　　　　それらの新しい知識を覚えられないでしょう　』

　天照大神（あまてらすおおみかみ）は、大きく頷いて、その説明に納得する。

　　『　確かに　少年だけが　

　　　　貴女の民を守る者となれるのですね

　　　　でも　貴女が民を愛するように

　　　　私も　民を愛しているのです

　　　　ですから

　　　　【この子を　貴女の民（世界）を

　　　　　守る為にあげましょう】

　　　　とは　言いたくない無いわ　　　　』

　天照大神（あまてらすおおみかみ）の苦悩を感じ取り、女神サー・ラー・フローリアンは、すまなそうに頷く。

　が、どうにもこうにも、切実なのだ。