火を噴くドラゴン

火を噴くドラゴン 人の群れだ


居場所のないかかし 旅人だ


出会ったのは夕暮れ 同じ色だ


同じように奪われて 同じように忘れられた


彼らは叫んだ 私たちの帰る場所の名


彼らは知らなかった 名すら忘れられたことを


現実的なことだ 行くあてがない


現実的なことだ 魂を奪われた


圧倒的暴力に奪われた


出会ったのはそう 同じ形だ


いびつで尖って輝く魂だ


彼らはそう、それを取り戻した


それから彼らは共にいた


そして彼らは彼らの名を帰る場所にした


荒れ野に種をまいた きっと輝くだろう


暗闇に灯をともした きっと導くだろう


あなたはその力で あなたを救って


わたしはいつかきっと あなたへと届けよう


燦然と輝く灯を

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る