『悪魔を封じ込めた箱』を開けた女性の名がパンドラである。

　パンドーラーとはギリシア神話で神に創られ地上に送り込まれた女性である。

　災いを届けるために…

　パンドーラーとは『全ての贈り物』という意味をもつ。

　造られた由来は、プロメテウスが人類に火を与えたことにイラッとしたゼウスがヘーパイストスに「ちょっと人類にバチコン言わしたって～」と命令した結果、泥から産まれたのがパンドーラーである。

　アテナから女の所作、アフロディーテから女の魅力、ヘルメスから図太い心と狡猾さを与えられた、まさに『THE 女』なのだ。

　ギリシア神話におけるイヴなのだ。

　そして紆余曲折を経て、箱（壺）に封じられた災いを世に解き放つことになるわけだ。

　ゼウスの思惑通りに…

　とかくギリシア神話の神々ってのはロクなヤツがいない。

　ロクデナシの集団がギリシア神話の神々なのである。

　聖闘士がロクデナシばっかなのも頷ける設定だ。

　この世界に災いが蔓延したのは、このパンドーラーの好奇心のせいである。

　女が災いを産むのは万国共通の認識なのである。

　そして男は、それにいいように振り回される…愚かなことだ。

　この箱（壺）に残ったのが希望である。

　この希望が最後に出て行ったことで、人は希望を捨てずに生きていけるという解釈が通説…。

　なのだが、希望は予兆とも言われる。

　予兆とは悪い予感のことだ。

　結果、人には先へ進むことに不安を覚えると…まぁこういう解釈もある。

　いずれにしても、ロクなモンは入ってなかったトラップだったわけだ。

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