第96話 エクソシスト
『悪魔祓い』
バチカンでは養成も行われているらしいが、圧倒的に人数は少ない。
まぁ当然だ。
一般的な悪魔祓いとは、心療内科に近しいようだ。
悪魔憑きに話しかけ、論破して正気に戻す。
つまり…悪魔は精神症だと認定しているわけだ。
表向きには…
実際に悪魔を祓えるエクソシストは数少ない。
そう…少ないのだ。
特殊ゆえに…
実際に悪魔を祓ったと認定されているエクソシストは数人ではないだろうか。
そして、霊媒師と悪魔祓いの大きな違い…
それは霊は除霊し成仏させることができる。
つまり消滅するわけだが…悪魔は消えない。
祓うとは、すなわち移動させるだけなのだ。
恐ろしいのは、その違いだ。
悪魔は憑代を離れるだけだ、その存在は消滅などしない。
浮遊しまた、新しい憑代を探すだけ…終わりなどないのだ。
悪魔を相手にするということは…無限の闇に踏み込むに等しい。
「あのときは…世話になったな…」
そんなシチェーションも在り得るわけだ。
終わりの来ない終焉に住まう者、それがエクソシストなのだ。
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