4 龍神

「お父様! ただいま龍神様から連絡がありました。クロさんが助かったと」

「本当か! よかった、またクロに会える」

 皆もホッとした顔で、手を取り合い喜んでいる。


「でも、すごく弱っていて、今すぐに現世に戻すことはできないそうです」

「そうか…… でも、いずれ会えるということだよな。現世なのか天界なのか分からないが、オレも再会の時まで何千年でも待つよ」


「ヨウビ、龍神と話ができるか?」

「分かりました。今、龍神様と変わりますね」


 ヨウビがトランス状態になる。

 ヨウビが龍神の言葉を紡ぎ始めた。


「ショウそして Lip Magic Generationsよ。 まずはお礼を言わせてくれ。ありがとう」

「はい。今回ばかりはもうダメだと思いました。 それでクロはどんな様子ですか?」


「私もだが、この龍神世界はお前たちと『クロ』に助けられた。いずれ気が付いたら侘びと礼をいうつもりだ。クロは現在、「霊体維持装置」で寝ている」

「霊体維持装置にいれられているということは、どういうことなんでしょう?」


「かなり霊体が弱っている。『魂』を一度分解し、合体させたことも原因だが、ルシファーにかなり魔力のもととなる魔素を吸い取られていたためだ。今はその魔素を神や天使たちが与え続けている。いずれ目覚めるだろう」

「そうですか。……でも助けていただきありがとうございます」


「今日は、龍神様に相談があります」

「なんだ。 何でも言ってみろ」


「デウスエクスマキナと話しました。 目的やこの世界をどうしたいのかなど……」

「うむ。確かにお前に任せた一番の目的がそれだ」


「デウスエクスマキナは簡単にいうと、この地球を守りたいと考えています」

「それは、エクスマキナたちの行動を見ていると、うすうす感じていた」


「はい。そして機械族の存在を認めて欲しいようです」

「機械をないがしろにせず、精神、『気持ち』があるものとして扱えということだな」


「そうです。この龍神世界で『機械族』の存在と国を認めてもらえないでしょうか」


 ……


「分かった。交渉は全てお前に任せるといった。創造神「龍神」の名において『機械族』を種として認めよう」

「ありがとうございます。 それでは早速、それをデウスエクスマキナに伝えに行きたいと思います」

「ふむ」


 ……ヨウビが我に返った。

 ヨウビは涙を流していた。


「お父様。 本当に良かったです。クロさんが無事で……」

「うん。ごめんな。お前を責めたりして悪かった」

「そんなこと。…お父様、お返しするものがあります」


 そういって、ヨウビは白狐のまま私に接吻してきた。

「私もお父様のこと好きですし、これでまた『魔断』と『封印』が使えるはずです」

 ――って娘にキスされるとか驚いたな。


 そしてまた、ペロッとヨウビに頬を舐められた。

「また、お父様のスキルをトレースさせていただきました」


「さぁ行くぞ! みんな、フロートシップに乗ってくれ」

 皆、涙を拭きフロートシップに乗り込んだ。

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