5 地球創造


 天界にいた龍神、魔神、剣神、人神の4つの神は、彼らの神の力を合わせることで、多次元空間を生み出し、膜宇宙を通してそこに新たな地球を見つけるに至った。

 その地球は、時間軸の違う世界線を持っていたが、4つの神がそれぞれ治めるには好都合であった。


 それぞれの世界の地球は、緊密な関係に有り、霊体(霊素)であれば一方通行で世界線の移動が可能であった。


 魔神はもともとあった地球を治めることとした。

 龍神は1つ目に発見した地球を、剣神は2つ目に発見した地球を、人神は3つ目に発見した地球を治め、創造神となることにしたのである。

 それぞれの神は、一方通行の膜宇宙の鏡を創造し、比較的簡単に霊体を送れるようにした。


 それぞれの地球には、各種族の種となる生物が住んでいた。

 ほかの世界は、大きな生物間の争いもなかったことから、文明はないに等しかった。

 その種に記憶のある生物を転生させれば、それぞれの種族に変化していった。


 魔神世界でそれぞれの種族や生物が亡くなると、その都度4分の3の数を各世界に霊体を送り続けたが、神の好みで種族に偏りが出てくることとなった。


 魔神はとくに選り好みをしなかったが、龍神は特に力の強い龍人族を好み、人神は無駄な種族間の争いを無くすため、最初は人族だけを優先して転生させ、他の種族は剣神世界に送った。そのため、剣神世界では比較的人族や龍人族は少なくなった。ただ、人族の増殖力は高く、約2000年後には龍人族を除き他の種族と同等の数まで増えている。


 魔神はそれぞれの地球創世記にエルフの長老アースに相談し、エルフも同様に各世界に送ることとした。エルフの場合は、世界樹そのものが多次元物質で、世界樹の幼木を膜宇宙の鏡を通して送り、アトランティスで大切に育てられたのである。世界樹は100年ごとに花を咲かせ、各世界でエルフを増やしていった。


 約1000年も経つと、だいたいどの世界も均等の人口となった。

 そしてそれぞれの世界のアトランティスで芽生えた世界樹は、その世界樹そのものが多次元物質であったため、膜宇宙の壁を破りそれぞれが引かれあうように根を伸ばしていった。いずれその根は結合し、他の世界へ行き来ができるようになったのである。


 一方、悪魔側も黙って見ていたわけではない。

 悪魔たちは、先の大戦ハルマゲドンの直後、魔神から盗み出した召喚魔法陣によりルシファー・ショウと一緒にいた悪魔を呼び出していた。


 そして、悪魔の中では高位のサタン、マモン、ムルムルも悪魔の力を合わせ、2つの世界線の地球を発見し、3つの地球を移動することを可能としていた。

 それは創造神が、魔神世界、龍神世界、剣神世界と呼んでいる地球であった。


 つまり人神世界の地球は発見されておらず、人神世界には悪魔や魔物は当初は出現することはなかった。

 しかし人神世界では、後に人族が偶然に作った召喚魔法陣や降霊術を使って悪魔を呼び出したのである。

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