6 渡航計画


 皆をひとつのテーブルに座らせる。

 美夜、クロ、碧衣、瑠璃、日葵、蓮月、紅々李、ティアリ、ノブ、ヨウビ、そして私だ。

 更に山女ちゃん、お菊ちゃん、花子ちゃんも召喚して座らせる。


 本当は神獣の炎炎や雷雷も座らせたいところだが、ホテルの中は危険なのでひょっこり瓢箪に入ったままだ。

 他に精霊の雪ちゃん、クレオパトラ、香ちゃんがいるが意見があれば出てくるだろう。

 かなり大所帯になってしまったと思う。


「まず、北アメリカに行って様子を見てきたいと思う。どうかな?」

「目的は、相手(機械族)の偵察か?」ノブが聞いてきた。


「うん。どのような攻撃をするのか知りたい。最初はあまり深入りせずに調べたい」

「偵察だけなら、うちが行って来るにゃ」クロが腰を上げて目を光らせる。


「見るだけならね。でもみんなの攻撃がどの程度有効なのか知りたいんだ。それと、防御も考えないといけない。いずれはデウスエクスマキナとも話してみたいと思っている」


「デウスエクスマキナって話せるのかな?」

 碧衣がどうなんだろうという風に質問をぶつけた。


「かなり発展型の人工知能だから話せると思うよ。前世の人神世界では話せる人型人形のロボットがあったからね」


 人神世界も剣神世界や魔神世界に比べると科学技術が進んでいると思ったけど、この龍神世界ほどじゃない。たぶん話せるだけでなく、自我を持っていると考えたほうが良さそうだ。


「それでどうやって、北アメリカまで行くか考えよう」

 一番簡単なのは、天使(悪魔)の羽を使って飛んでいけばいいが、今は冬でかなり寒い。

 渡り鳥のように羽毛があるわけではないので、かなり厚着をしたとしても北極圏を飛んでいくのは厳しいだろう。


「空飛ぶ車を買いたいと思う」

「わーぁ なんか面白そうだな。運転してみたいな」

 ティアリが興味津々だ。


「その車で行けるところまで行きたいと思う。どうかな?」

「いいんじゃないか」

「問題は値段だな」

「じゃ明日は、その空飛ぶ車ってのを買いに行ってみよう」


――★💛★――


 その日はその後、ホテルで一泊することにした。

 カプセル型の寝室に入って休むことになったのだが、1部屋に12人分のカプセルがあり1人1カプセルで、虫の卵のような形をしたカプセルに横になって入る。

 皆もカプセルに入っていく。


 中に入ると、自動的にカプセルが閉じた。

 頭の中に直接響くような声が届く。


『明日は何時に起きますか?』

「7時にしてくれ」

『はい。かしこまりました。どのような夢をご希望ですか?』

 ……見る夢を指定できるんだ。何がいいかな~

「どのような夢があるんだ?」

『はい。例えば幸福が得られる夢や悪夢、男性の方だと女性と楽しまれる夢をご希望の方が多いです』

 ……女性だと悪夢見そうだし、そもそも悪夢なんて見たい人いるんだろうか? まぁもの好きもいるからな


「では、楽しい夢が見たい」

『分かりました。ではごゆっくりお休みください』

 すると、カプセルに粘着状の液体が入ってきて、身体が浮き上がった。

 特に息苦しくもなく、身体が液体に包み込まれる。

 私はそのまま深い眠りについた。


――☆彡夢☆彡――


 私は夢を見ているようだ。


 雲の上にいる。ここは天界だろうか? 

 雲の上を歩いていると、龍神が出てきた。

「これは龍神様、何かあったんですか?」

「ショウ。この世界はどう思う?」


「どうといわれても、まだ来たばっかりなのではっきり分からないですが、日本は美しいですね。それに文明が一番発達しているようです。機械族のことはよく分かりませんが、とてもいい世界なのではないですか」


「そうだな。儂もそう思っておった。しかし、わずか50年でこの体制が崩れようとしておる。さらに50年が経てば、機械族が席巻するだろう」

「それも時代の流れのような気がしますが……」


「確かに、しかし儂が創造する世界とはかけ離れておる。儂はそれぞれの種族が切磋琢磨する姿を見たかった」

「ショウよ。一度デウスエクスマキナと話してこい。この世がどうなろうと、判断はお前に任せる」

「それは龍神様が決めてれば良いことではありませんか?」


「儂はデウスエクスマキナと話をすることはできぬ」

「私には荷が重すぎます。それに私にはそこまでの力はまだまだありません」


「お前の剣力、魔力だけでは足りぬな。だがお前の全ての能力と今の仲間の協力があれば、活路はあるはずだ。精進せよ。では任せたぞ、ショウ」


「……って、消えちゃうし」


『ご主人様。朝7時でございます。安眠液を回収致します』

 目が覚めた。身体は疲れが取れ、楽になっている。


 ……あまり楽しい夢じゃなかったな。かえって問題山積みになった気がする。


 カプセルから出ると、碧衣が走ってきて、私に抱きついた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます