8 ナメクジラ討伐

 ★今回は紅々李視点です。


 魔窟探索組: 紅々李・クロ・日葵・碧衣・蓮月


 まず、ギルドで掲示板を見てみました。

 一応A級なので、A級の依頼を見てみると

『 ナマクワランドにナメクジラ出現。駆除求む。報酬100万円、10万P 』

 とあったので、その依頼を受けることにしました。


 私たち(クロ・日葵・紅々李・碧衣・蓮月)は、羽を使い、南アフリカ王国にあるナマクワランドに向かいました。


 そこはケープタウンから北へ300キロほど離れたところにあります。


 空を飛んでいると、砂漠地帯だったところが、一転して一面どこまでも野生の花々が咲き乱れる野原を見つけました。

 オレンジ、紫、白、黄色の花々が一斉に咲き誇っています。


 その花の丘に降りたち、

「すっごい綺麗だね~」と、紅々李は息を飲みました。


 その花を眺めながら、蓮月、日葵、クロ、碧衣たちと花畑を歩いていきます。

 すると、その花をむしゃむしゃ食べている魔物を発見しました。

 魔物「巨大ナメクジラ」です。10mくらいあります。


 ここまで大きいと、魔物というより怪獣です。

 外観はシロナガスクジラくらいあるナメクジです。

 口の周りにお花が咲いたような模様があって、口からよだれをデロ~っと出しています。頭には大きな角が生えています。

 身体もヌメヌメしていて、ナメクジラが通った後は、お花畑は食いつぶされ、何かの粘液でしょうか、テカテカしています。

 はっきり言って気色悪いです。


 でも、あんなにきれいなお花を食べてしまうなんて許せません。

 さて、どのように退治しましょう?

 私たちは相談しました。

 たぶん美夜がいれば、簡単に燃やしてしまうのだと思いますが、今はその手段は使えません。

 今日は私が指揮をとることになりました。これも訓練です。


 作戦です。

 まず、クロに目くらまししてもらいます。

 そして日葵が動けないように痺れさせます。

 碧衣が切り刻みます。

 蓮月にはこちらにこれないようにバリケードを作ってもらうことにしました。

 私は後ろで支援します。

 これでうまくいくかやってみましょう。


 クロが 「漆黒!」 & 「ワルキューレ!」を放ちました。

 クロが漆黒をナメクジラの顔の辺りに仕掛けましたがあまり効いていないようです。

 黒い霧は気にしてないのかウニョウニョ這ってきます。


 クロの「ワルキューレ」で体中が爆発したとき、その時に斑点のような模様が瞬きしました。なんと、ナメクジラの目は体中にあったのです。

 目は百個以上もありました。

 続いて日葵が「雷豪!」を落としました。

 雷がナメクジラに落ちます。

 痺れているようで、一旦動きを停止しました。


 さらに碧衣が「鎌鼬!」で身体を切り裂いていきます。

 でもネバネバした粘液が身体を守っているのかあまり効いていないようです。


 蓮月がナメクジラの周りに高い木を伸ばします。

 その木を使って、クロは器用に木の枝を飛び渡り回転しながら短刀で上部の目を潰していきます。


 日葵は槍を使って下部の目をつぶしていきます。

 ナメクジラは痛がっているのでしょう、じたばたしています。


 しかし、日葵が槍を抜くと、槍から煙が上がっていきました。


 心なしか槍が短くなった気がします。

 クロの短刀は何ともなかったので、目だけを潰す分には大丈夫そうです。


 ナメクジラは体が大きく鎌鼬があまり効いていなかったようなので、それに重ね掛けするように、碧衣は「鎌鼬!」を2重にも3重にも作っていきました。


「ピギャ~~~~」これには流石のナメクジラも悲鳴をあげました。

 するとナメクジラは、更に体から粘液を出してきます。


 その粘液に触れたものが「ジュ~」っと周りのお花畑を枯らしていきました。

 ナメクジラが、苦しそうにうねうねとこちらに迫ってきます。


 ナメクジラが襲って来るところに、

 蓮月が「 唐変木!」で木が枝を張り、バリケードを作りました。

 ナメクジラが体当りしてきますが、こちらまで来ることはないようです。


「シャァーーーー」とナメクジラは口から濁った青い液体を吐いてきました。

 どうやら口から吐く液体は、物を溶かす性質があるようで、唐変木のバリケードが溶けてしまいました。


 クロと碧衣は予かねてから練習していた連携技を使うようです。

 クロと碧衣が同時に叫びます。


「 魔風! 」


 クロの「混沌カオス」と碧衣の「竜巻」を合わせた技です。

 この技によりナメクジラの身体に大きな穴が空きました。


 *混沌は、内なるものを外へ、外なるものを内へ移動させる技で細胞組織を破壊します。


 残った3人(紅々李 蓮月 碧衣)も連携技を使います。

「 コロナ! 」


「コロナ」は照りつける太陽(陽)の光と月(陰)の力を利用し、日葵がその周りに雷球(電荷)を纏わせ、核融合体を作り、小さな太陽を作る技です。


 私の作った水素の陽電子(+)を蓮月の陰(-)の力で引き寄せ、それに日葵の強力な電磁場で核融合が発生するらしいです。詳しいことはよく分かりません。


 ショウの言われるままにやったら出来てしまいました。

 核融合は放射能が出ないから、自然に優しいのだそうです。


 この技は太陽と月が出ていないとできない技ですが蓮月はムーンストーンの力で月が出ていなくてもできるようです。

 私たちは、魔風でくり貫いた穴にその太陽コロナを落としました。


 ナメクジラは急速な勢いで蒸発して縮み、後にはナメクジラの魔核と小さなナメクジ、そして一角獣ユニコーンの角が落ちていました。


 振り返ると、日葵が涙目になっています。


「ショウに貰った槍が半分溶けてる(涙)」


 私たちは魔核とアイテムを拾って戻ってきました。

「ショウ、ごめん。槍が解けちゃった(涙)」と日葵が涙ぐみながらショウに槍を見せます。


「そんなの関係ないよ。皆が無事だったらそれでいい。刀は消耗品だからね、気にしないで。よし、今度は日葵の槍を作ろう!」


 さすがショウです。ますます好きになってしまいました。

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