6 蓮月の蛇腹刀強化 と 碧衣の刀剣

 蓮月の蛇腹刀は刀としてはかなり特殊で、普通の刀の状態から思わぬ長さに延びたり、曲がりくねって鞭のようにしなって攻撃する。刀というよりはよく切れる鞭だ。この刀の特性は生かしたいため、その刀の性質は残し、蓮月と私の血液を混ぜ蛇腹刀を鍛え直し強化してみよう。


 これは私の感だ。

 通常は鍛冶師だけの血液を使うことが多いが、本人の血液が入ることで魔力伝導性が上がる気がしたのだ。


 もちろん、刀傷は残さないようにすぐに私がヒールをかける。

 そして念には念を入れて、傷薬を塗っておく。


 世界樹の葉の搾りかすで作った傷薬は、塗るとなぜかお肌も白くなって女子には好評だった。美白効果もあるようである。


 完成した刀は、名付けて蓮月刀 「月下美人」


 月のように青白く光るムーンストーンを持ち手のところに埋め込んでいる。

 月のようなしなりを見せ、光り輝く月のような刀なので、そう命名した。


 この「月下美人」は月が出ていなくても、ムーンストーンの効果で月が出ている時と同様に、蓮月の魔法が強化され、蛇腹刀に蓮月の魔法を纏わせることができる。


「ショウと私の血液で作った刀か~ まるで私たちの子供みたいだね」


 蓮月が爆弾発言をして、美夜たちが大騒ぎしだした。

 瑠璃も「私も子供作る!」とかいいだしたから困った。


「後で(武器)作ろうね」とごまかしておいた。

 ――これから作る武器や防具にはそれぞれ皆の血液を混ぜようと思っていたんだけどね。


 蓮月の蛇腹刀と同じような刀を、碧衣にも作ってみようと思う。

 蛇腹刀使いが2人いると面白い戦いができそうな気がする。


 材料には、ろくろ首の魔核と首の骨を使う。ろくろ首は、何度切っても元に戻った。この性質を蛇腹刀に生かしてみよう。


 ろくろ首の骨には、各関節に宝石のようなもの(たぶんこれも魔石だ)が埋め込まれている。これをそれぞれ外し、一組ずつにしておく。

 魔核と骨は砕き、刀身を作るための玉鋼(砂鉄)に混ぜる。


 さらに刀を使う本人に馴染むように、蓮月の場合と同じように、碧衣と私の血液を混ぜた。


 一度完璧な大太刀を完成させる。そして適当な大きさに切断する。

 切断面にろくろ首の魔石を埋め込んだ。

 蛇腹刀は鎖で刀身と刀身が結ばれているが、碧衣のために作成した刀は、繋ぐものはない。

 持ち手には碧緑色のアレキサンドライトを埋め込み、ろくろ首の魔核の破片も埋め込んだ。このアレキサンドライトは特殊な宝石で、太陽光の下では碧緑色に輝くが、月光の下ではあかく輝く。


 ――さぁ実証実験だ。

 碧衣が刀を持つ。風をイメージし刀に魔力を通す。


 刀は10節に別れ、風のような速さで飛び回る。

 碧衣が旋回する風をイメージすると、分離した刀が回転しながら、碧衣の周りを飛び回っている。


 ひとつになるイメージを作ると刀は元の形に戻った。

 ろくろ首のつながりが良いためか、普通の刀としても十分に使える。

 碧衣ならではの刀ができた。


 碧衣のろくろ刀 「天風あまかぜ」 と名付けた。

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