2 江戸城 一の階


 ……どこに行ったんだ?


 クロが夜目で見ていた。

「江戸城に入っていったにゃん」

 どうやら江戸城に逃げたようだ。

「よし。追いかけるぞ!」


 江戸城の天守閣は5階建てである。

 入口まで来たが、何か怪しい。


「ちょっと皆 STOP!」

 私は刀に魔断を纏わせ、入口に差し込んでみる。

 何かが弾けとんだ。

 やはり、何らかのトラップ魔法を使っていたようだ。


 そして中に踏み込むと、


「ウワッ」

 魔法ではない落とし穴が仕掛けてあった。

 咄嗟にクロが私の手を掴む。


「危なかったにゃ」

 落とし穴の下には剣山のような太い針があり、骸骨が見えた。

 碧衣が強い風を下から吹かせると、ふわりと私の身体が持ち上がり、穴の外に私を出す。

 まだトラップがあるかもしれない。


 本当に油断できないな。

 トラップも2重3重にかけて有りそうだ。

 蓮月が「花道!」を作り、その上を歩いていくことにした。

 さらにハクビが「狐火」で部屋を明るく照らす。

 花道の上を通っていけば、床にあるトラップは防げるだろう。


 と思っていた矢先、 バキ!バキ!


 壁から何本もの槍が出てきた。

 瑠璃と私が  「氷壁!」  で防ぐ。


 さらに中央に井戸があり、その脇を通り過ぎようとしたら

 その井戸からケセランパサラン亜種ダークブラックがたくさん出てきた。


 ……黒いのにダーク? とショウは不思議に思った。

(作者:「ダークとつけるといかにも悪い魔物という感じがする」ということらしい)


 ハクビがケセランパサランを凝視する。……禍々しいオーラを放っている。

「このケセランパサランは、悪魔の影響を受けているようです」

 それが分かれば、十分だ。遠慮なく倒そう。


 ケセランパサランが針を飛ばしてくる。

 その針を碧衣が「颪!」で針を反対側に吹き飛ばし、さらに氷壁で防ぐ。


 しかし空中に浮いていた、美夜と日葵が思わぬところから飛んできた針、千本で傷を受けてしまった。さすがに飲むことはなかった。


「美夜! 日葵! 傷の手当てをします」

 紅々李が後方で呼び、ホーリーで傷をすばやく傷を治す。


 ケセランパサランの針には麻痺させる毒が入っていたが、紅々李はホーリーで傷と毒をまとめて治癒させている。

 紅々李に魔力回復用のグミを渡す。グミをグニグニ食べながらホーリーしている。


 蓮月が 「月光の矢!」 で針に対抗する。

 私も 「つらら!」 を飛ばす。

「いくらでも飛ばしていいわよ。魔力を供給してあげる」

 雪ちゃんが耳元で囁く。

「矢とつらら」対「針と槍」の応酬合戦だ。

 クロも「ワルキューレ!」で参戦してくる。


 ケセランパサランの周りで爆発が起こり、針の勢いが止まった。

 そこに怪我から復帰した日葵が止めを刺した。


「 雷豪!」


 美夜には攻撃を控えてもらい、周りを警戒してもらう。

 さらに周りの壁から飛んでくる槍は、美夜に燃やしてもらった。

 ……美夜だと全部燃やしかねない。

 ケセランパサランの針や魔核はとてもいい材料になる。


 この階の敵は大方倒したようだ。


 天井に張り付いている魔核を美夜と日葵に回収してもらう。

 その他のメンバーにも当面バッグに入るだけの針を回収してもらった。

 入りきらない針や魔核は後で回収しよう。


 奥に進むと上の階に昇る狭くて急な階段があった。

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