4 探索

 我々は2手に分かれた。


 1つは捜索班(美夜、日葵、蓮月、クロ)

 もう1つは研究班(ショウ、瑠璃、紅々李、碧衣)だ。


 捜索班は、蓮月のスキルで植物への聞き込みと、クロの忍びによる調査だ。

 美夜と日葵には、護衛と空からの捜索をしてもらう。

 研究班は、世界樹の葉の成分の抽出と薬を作る。


――◇◆◇――


捜索班

 ★蓮月視点

 リオの街っていっても広いから、どこから探そうかしら。

 植物に話を聞くんだから、自然が多い場所がいいわよね。

 まず、空を飛んで街の全容を把握ね。


 ★クロ視点

 ん~魔神世界のリオって、剣神世界と同じかにゃ?

 まあ剣神世界でも行ったことないから分かんないにゃん。

 わては、ちょっとマフィアがいそうなところに行ってみるにゃ。


 ★美夜視点

 おいおい、蓮月もクロもどこ行くんだ。

 あまり勝手に行動されると

 まあクロはなんとかなるだろ。蓮月の後を着いていくか。


 ★日葵視点

 ここの男ってすぐ声かけてくるな。

 女子は胸大きいし。……私もがんばらないと。

 あれ、みんなは? 

 あちゃーはぐれちゃったよ。

 折角だから聞き込みと観光しちゃおうっと


――◆◇◆――


研究班


 ★ショウ視点

 さて、まずは世界樹の葉を0.5枚を摺りおろして、汁を絞ってみよう。

「瑠璃、この葉っぱから絞り汁を作ってくれ」

「あいよー」

 この汁を水に溶かして、かき混ぜる。

「碧衣、かき混ぜてくれ」

「はーい」

 どれ、水溶液を鑑別してみよう。


 すごい! 今まで見たことない成分「生命の泉」100%だ。

 これを1000倍に薄めても、いろいろな病気やけがに効きそうだな。

 それで、万能薬か。


 でも、ホーリーやヒールとは違うのか?

 この怪我したマウスに飲ませてみるか。

 ホー、中の方からじわじわ治っていく。


「紅々李、こっちの怪我したマウスにホーリーしてもらえるか」

「うん。ホーリー!」

 こっちは外側からスーッて、治っていく感じだ。


 マウスには可愛そうだけど、いっぺん死んでもらうか。

 首をキュッと締める。……マウスは死んだようだ。


 マウスに1000倍に薄めた液を1mL注射する。

 ・・・

 マウスが目を開け、元気に動き回っている。

 しかも死ぬ前より元気だ。


 マウスの体重を10gとして、

 人間にすると50kgとすれば50000g÷10gで5000倍だから、5000mLになる。

 でも1000倍に薄めているから、原液だったら5mLで人間(50kg)を蘇生できることになるな。


 10kgで1mLと考えればいいだろう。

 世界樹の葉が枯れないうちに、葉5.5枚分の「生命の泉」を作ろう。


「瑠璃、この葉っぱから絞り汁をできるだけとってくれ」

「OK!」

 瑠璃はスキルを使って、世界樹の葉から無駄なく、「生命の泉」成分を抽出していく。


「碧衣と紅々李は、この葉を乾燥させてくれ」

 紅々李は光の精霊の力を借りて、光で照らし、碧衣は風の精霊の力を借りて乾燥させていく。


 煎じ薬の完成だ。


「生命の泉」の原液は約110mL抽出できた。

 注射器と一緒にセットしておけば、万一の時すぐに使えるな。

 絞りきった葉っぱも何かに使えそうなので乾燥してとっておいた。

 こっちはこれでOKだ。 向こうの探索はどうなったかな?


――◇◆◇――


 ★蓮月視点

 空から眺めると、綺麗な風景だな~ってそれは後にして

 ……自然が豊富なところは~ あそこかな?

 美夜と一緒に降りていく。

 コパカバナ・ビーチに降りてきた。


 スゴッ!

 ナイスバディのビキニのお姉さんがいっぱいいる。露出高いな~


 ショウもこういう際どいの好きかな?

 イヤイヤ自分が目の保養してどうする。


 まずは、ハクビちゃんのこと調べないと、あそこのヤシの木に聞いてみよう。

「あのう、ハクビちゃんって知りませんか?」とヤシの木に聞く。


「ハクビって何? 人間?」

 おー ちゃんとイメージで頭の中に入ってくる。……ん?

 ……ん?


 「…………」

 「あっ、名前とショウの前前世の娘としか知らない!」


 容姿や年齢とか特徴とか分からないと、ヤシの木だって知らないよね。

 しまった~

「美夜、ハクビちゃんの容姿とか特徴って知らない?」

「知らないなぁ。もしかしたらクロは知ってるかもしれんが、どっか行ってしまったぞ」


 ――蓮月は天然であった。


――◆◇◆――


 ★日葵&クロ視点

 日葵はリオのスラム街に来ていた。


 あっサンバ踊ってる!

 せっかくリオに来たんだし、私も混ぜてもらおうかな~


 英語で通じるかな?

「あの、私も踊ってみたいんですが、いいですか?」

「お~日本人ね。博多人形みたいでかわいいね~ じゃこれ着てみて」


 一方、クロはマフィアの館だと思われるところに潜入していた。

 そこへ日葵がやってきてダンサーと話をしているところを見かける。


 なんか、楽しそうだにゃー。……ん!? 踊るのかにゃ?

 リオのカーニバルスタイルに変身したにゃ。 わてもなるにゃぁ!


「あっ、クロ! 一緒に踊ろうよ」

 クロもダンサーの衣装に着替えた。

「しかし、すごい露出度だにゃー。おっぱいほとんど見えてるにゃ」

「これでショウをノックアウトにゃ」


 今日は、リオのカーニバルではないが、なにか催しがあるようで、ダンサーがカーニバル風に踊り歩くようだ。

 日葵もクロもすっかり馴染んで踊りまくっている。

 街を練り歩く様に踊ったあと、元の場所に戻ってきた。


 そこには、酔いつぶれた少し中年の男性が数人たむろしていた。

(ポルトガル語で話してます。クロはポルトガル語が分かります)


マフィアA「あの狐って日本から持ってきたんだろ。どうすんだあれ」

マフィアB「なんでもボスが、魔女集会で生贄にするからほしいって言われて、攫ってきたみたいだぞ」

マフィアC「どこに連れてったんだ」

マフィアD「そんなのおれら下っ端に分かるわけねえだろ」

マフィアB「ジャングルの奥に連れていったみたいだな。小屋に隠してるらしいけど、どこのジャングルかはわからん」

マフィアC「この周り全部ジャングルだぞ。チッうまく入れ替えりゃ金になると思ったのに」

マフィアD「お金ってどのくらいになるんだ?」

マフィアC「カルト集団に売ると、なんでも5億円だとよ。一生遊んで暮らせるぜ。アマゾンの狐も日本の狐も変わりねえだろ」

マフィアA「なんだ、おまえら(ダンサー)、戻ってきたのか。もっと酒もってこい」

ダンサーZ「なあに馬鹿言ってんだ。もうすっかり酔っ払っちまって。さっさと帰るよ」


 マフィアはダンサーにポカッと頭を小突かれている。


 

「日葵、聞いたか?」

「エッ。ポルトガル語分かんないから何言ってんのか、さっぱり」

「はやく帰るにゃん」


 マフィアCが「お前ら、見たことねぇ顔だな。……もしかして日本人か?」と聞いてきたが知らんぷりして逃げる。


 マフィアAが

「つかまえろ!」と叫んで、マフィアたちが追いかけてきた。


「黒霧!」

「雷! ちょっと気絶しててもらいましょ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます