第18話 三年間の身体的成長

 今回は物凄く個人的な話です。まあ、今までにも何度もそんなのはありましたけど。


 毎年四月になると、身体測定が行われます。高校生と言えばまだまだ成長期。一年も経てば変わる人は変わります。

 自分も高校三年間で身長が15センチほど延びました。おかげで入学時に買った制服は、卒業する頃にはすっかり小さくなっていました。

 とは言え1日や2日で急に伸びる訳ではないので、自分自身はそこまで大きく変わったと言う実感はありませんでした。中学の頃の同級生と会うと大抵身長が伸びたと言われましたが、そうなのかなと言った感じです。


 ただ、中学の同級生に、当時の自分と同じくらいの身長の友達がいました。進学後は疎遠になっていたのですが、高校卒業後に再開してビックリ。その子も、自分と同じくらいの身長になっていました。つまりかれも、三年間で15センチくらい伸びていたのです。

 自分も彼も、一目見てお互いに「伸びたな」と言い合い、同時に自分自身の成長も実感しました。


 ですが自分もそれなりに身長はあった方なのですが、クラスには更に背の高い奴がいました。自分が最終的に177センチだったのに対して、その人は185センチ前後でした。それだけ違うと、パッと見ただけでも相手の方が背が高いとハッキリ分かります。


 しかし学校全体を見ると、そんな彼よりも背の高い人がいました。185センチの彼より明らかに高いので、190センチはあるでしょう。

 その人は、生徒でなく先生でした。女の先生でした。多分どの男子生徒よりも背が高かったです。

 入学時にその先生を見た人はみんな驚き、卒業までに誰か身長で追い抜けないかと話していましたが、結局誰一人として達成できませんでした。




 身体測定に関する話題がもう一つ。

 自分には双子の弟がいますが、身体測定の後は、毎回周りの人から双子で何か違いは無いかと見比べられます。結果が書いてある紙を兄弟揃って奪い取られ、本人よりも真剣な顔で数人が見ています。プライバシーなんてあったもんじゃありません。これって双子あるあるなのでしょうか?


 ですが当時、自分と弟には目立った違いはほとんどありませんでした。体重は、測定する時期次第では3キロくらい違う事もあるのですが。


「身長は0.3センチ差。体重は0.5キロ差。なんだ、どれも誤差の範囲だな」


 どうやら彼らにとっては、それほど面白い結果では無かったようです。とは言え自分も、人を面白がらせる為に成長している訳ではありません。

 しかし尚も見比べていると、一人が声をあげました。


「あっ、胸回りが4センチも違う!」


 これには自分も驚きました。見ると確かに、弟の方が自分より胸回りが4センチほどありました。

 身長体重はまだしも胸回りなんて普段気にしていないので、全く気づきませんでした。


 ですがこの話はもう少し続きます。数字上のデータを確認し終えた友達数人は、それから実際に自分と弟の胸を見比べていました。そして一言。


「違いが全然わからん」


 そりゃそうです。身長ならまだしも、胸回りの4センチなんて見てもそうそう分かるものではありません。

 しかしそれからもうしばらく見比べた後、一人の友人が更にこう言いました。


「そもそも、二人とも胸無いな」

 

 自分も弟も不健康な痩せ方をしていたので、多分そのせいで胸の肉も薄かったのでしょう。他の人も、改めて自分達の胸を見ながら口々に胸が無いと言ってきました。


 ほっとけ。 それ、もし自分達の性別が違っていたらセクハラになるからな。

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