第13話 クラスメイトの恋愛事情

 前回、女子が多いからと言って特別親しくできるわけではないと書きましたが、中にはちゃんと彼女のいる人もいました。同じクラスの佐藤くん(仮名)も、そんな彼女持ちの一人でした。

 彼は二年の頃には一学年下の子と付き合っていたのですが、自分がは意外な形でそれを知ることになりました。


 自分の母親が、学校の保護者の集まりで出かけた日の事です。最近では保護者同士のLINEやランチ会が禁止なんてところもありますが、当時はそんな事は全くありません。その日はみんなでカラオケに言ったそうです。

 ちなみに校則では、生徒はカラオケ禁止となっていて、なんだかモヤモヤした気持ちになりました。校則で禁止されていても、実際に行っている人は何人もいましたけど。


 母親がカラオケから帰ってくると、こんな事を言いました。


「アンタのクラスの佐藤くん、一年生の子と付き合ってるんだってね。さっきカラオケでデートしてたよ」


 なんと佐藤くん、デートの現場を保護者の皆様に目撃されていたのです。もちろんこの中には彼のお母さんもいました。


「結構前から付き合っていて、何度か家にも連れてきているんだって」


 どうやら佐藤くんのお母さんが、その辺の事情を話したようです。こうして佐藤くんの恋愛事情は、保護者の方々の知るところとなりました。







 そしてその翌日。


「佐藤、お前昨日カラオケで彼女とデートしてたんだってな」


 昨日の佐藤くんのデートの一件は、家に帰った保護者達によってそれぞれの子どもに伝えられ、翌日にはクラス全員の知るところとなりました。

 みんなから弄られて、佐藤くんはとても恥ずかしそうでした。


 保護者のネットワークは、なかなかに強いものです。もしかしたら、子供達よりも恋愛事情に詳しいかもしれません。

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