第6話 床への座り方について

 母校では、月に何度か体育館で全校集会が行われました。まあこれは、どの学校でも似たようなものでしょう。内容事態も、多分他の学校とそう変わらないと思います。校長先生の話や、色んなお知らせがあるだけです。


 4話の『これって普通の事なのですか?』でも少し書きましたが、この時先生から指示があるまでは、男女問わずほとんどの生徒があぐらをかいていました。

 正直なところ、あぐらをかくくらいなら誰でもやっていると思っていたのですが、頂いた意見を見る限り、人によってやらない方もいるみたいですね。


 我が校にも、自分の知る限り例外となる生徒が二人だけいました。一人は自分です。そしてもう一人は、自分の双子の弟です。


 それと言うのも、自分の家では食事中は正座と言うルールがあり、小さい頃からそれに慣れていました。その影響で、いつの間にか食事以外の時も正座するようになり、それは学校でも変わりありませんでした。


 あっ、一応断っておきますと、決してあぐらがはしたないとか思っていたわけじゃないですよ。自分が正座をやっていたのは、あくまで家がそんな環境だったと言うだけ。女子が胡坐をかこうと、男子がアヒル座りをしようと、人の座り方についてとやかく思う事はありませんでした。


 ちなみに、正座を20年以上続けた結果、今では膝が痛み出すようになりました。膝の事を考えると、正座のやりすぎは良くないみたいです。


 話を学校に戻しましょう。

 ある日教室でのホームルームで、先生から注意がありました。曰く、「女子がみんなあぐらをかいていてみっともない」だそうです。

 これを聞いた教室の反応は「今さら?」でした。何しろ、もう一年以上そんなでしたから。スカートなんだから恥じらいがどうこうと言っていましたが、全員中に短パンを履いているので問題無いでしょう。自分達男子に至っては、完全に他人事です。

 ですがそんな注意も終盤に差し掛かった頃、先生が言いました。


「女の子なんだから、もう少し気をつけるように。少しは無月兄弟を見習うこと」


 えっ!?Σ( ゚Д゚)


 あの、先生。そりゃ自分達は正座をしていますけど別に恥じらいがどうとか関係ないですし、「女の子なんだから」の後に名前を出されると、凄く反応に困るのですが。

 教室の至るところで、それを聞いた何人かが吹き出していました。


 ちなみに肝心のあぐらですけど、その後も皆変わりなく続けていました。

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