第3話 相棒はマイ電卓

 前回は、男女比やそれに関するエピソードを中心に書いてきましたが、今回は少し商業高校っぽい事を書いてみようかと思います。


 商業高校だった母校では、もちろん普通高校には無い授業がいくつか存在しますが、その中でも真っ先に名前が上がるのが『簿記』でしょう。

 簿記とは企業における収入や支出、資産などを記録、計算する事で、家計簿の会社版と言ったところでしょうか。この授業では、あらゆる計算を電卓を使って行います。


 電卓を使う授業は、簿記意外にも『計算事務』と言うのがあります。こちらは、純粋に電卓の速さや正確さを求めます。そろばんを習っていた人は、それをそのまま電卓に置き換えてみればいいと思います。


 このような授業があるため、生徒は入学と同時にそれぞれ電卓を購入する事になるのですが、その値段が高いんです。学校が薦める物になると、8,000円くらいします。高級品です。

 電卓なんて安いものだと100均でも買えるのですが、それではダメなのです。みんな慣れると素早く打ち込むことになるので、安物だとキーを叩く速度についていけません。

 みんな頻繁に電卓を使うので、商業生以外が見るととんでもない早さで打てるようになるのです。誰でも練習すればある程度はできるようになるのですが、見慣れていない新入生や他校の人は驚いていました。


 と言うわけで高い電卓を三年間使うようになるのですが、一年を過ぎる頃にはすっかり愛着が湧きます。『GT』や『M+』と言った、それまでなんの事か分からなかったボタンもすっかり使いこなせるようになりました。

 ここまで来ると、たまに安い電卓を使う時は、反応の遅さにイライラしました。素早く打ち込みすぎた結果入力ミスになる事も多いので、いつもより気をつけてキーを叩かなくてはなりません。


 それが三年も経てば、マイ電卓はもはやすっかり無くてはならない存在になっています。相棒です。水谷豊です。ドラマは見た事ありません。


 それはともかく、もはや電卓はこれで無いとダメってくらいになるんですよね。と言うより、他の電卓がとても使いにくくなるんです。さっき上げたキーを叩く速度もそうですし、普段使い慣れている物とボタンの位置が違えばとても戸惑いますから。『+』を押したつもりが『=』だった。何て事になります。

 パソコンでも、もし普段とボタンの位置が変わってしまったら、きっと慣れている人ほど使い難く感じるのではないでしょうか?


 素晴らしきかなマイ電卓。そんな三年間苦楽を共にしてきた相棒ですが、今もしっかりとってあります。ただし、ほとんど使ってはいませんが。せっかく磨いた腕も、すっかり鈍っています。

 それでもこの電卓を見ると、今でも当時の思い出が蘇ってくるんですよね。


 よし、今回はちょっと商業高校ぽかったぞ(p`・ω・´q)

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