第10話 殺人パレード(後編)
1-⑩
〜殺人パレード(後編)〜
再び福岡係長の神代沙奈です!
大賀班の皆さんと特派捜の私と冬華、直樹、拓人、颯、美穂で朝一の新幹線で大阪へ向かい、古畑さんに会うことになりました。大阪へ向かう新幹線では、誰が博多弁を使いこなせるか、競争していました。冬華のが1番可愛かったです!
3時間弱かけて大阪に着くと、すぐに大阪府警本部に向かいました。
そして、特派捜大阪係第二班と合流。
「大阪第二の加藤雄大警部補です。よろしく。大阪に関してなら俺らに任せとって!」
と元気なサッカーボールが似合いそうな感じの男子の主任警部補。
「同じく第二の森高美波巡査部長です!」
とメガネが似合う読書好きの女の子。
「同じく第二の白井由佳です!あ、巡査部長です。よろしく」
と美穂に負けないくらいの美少女です。
「福岡係長の神代沙奈警部です」
と福岡係も簡単にそれぞれ自己紹介を済ませました。
大賀班の皆さんも府警本部殺人犯5係須藤班の皆さんと合流しました。
早速、捜査開始!
大賀班と須藤班は、新大阪駅の防犯カメラ映像を分析。来ているはずの古畑美桜さんを探します。そして、私達特派捜組は、ネットサーフィンで、目撃情報を集めます。
1時間後の事でした!
「お、おった!1時間前に三国公園でツイートしてる!」と、直樹が発見。
「よし、じゃあ、直樹と颯で現地に行って、目撃情報を元に追って」
「じゃあ、私案内する!」と美波ちゃん。
「うん、お願い!」
「大人代表で私も行く!」と須藤班の松坂巡査部長。
4人は新大阪駅付近にある三国公園に向かいました。
そして数時間後、福岡在留組の亮太から連絡が来ました。
なんと美桜さんは彼氏と一緒に大阪に来ているそうです!
「えーと、氏名が・・・・。吉野!吉野達弘。古畑と同じクラス!」
えー、いいなぁー、同じクラスでの大恋愛とか、憧れるわ〜。
て、考えてる暇ない!
私と美穂は、須藤警部補が運転する覆面パトカーに乗り、新大阪駅周辺を警ら。
しばらくして、私の電話が鳴りました。直樹からでした。
「はい、どうした?」
「古畑らしき人物を発見、今尾行中。どうすればいい?」
「わかった。じゃあ、そのまま尾行して。人が少ないところで職質かけて」
「りょーかい」
数分後、直樹と須藤班の松坂巡査部長が職質かけると、興奮したのか、パトカーを蹴ったり、暴れるので、落ち着かせ、古畑美桜さんを大阪府警淀川警察署に任意で連行しました。
須藤警部補と私と美穂も淀川警察署に行きました。
取調べは、大黒さんと松坂巡査部長ですることになりました。私は、取調べ室の外で見守ります。
「ふー、暑いね。はじめまして。福岡県警の大黒です。よろしくね」
「え、福岡から追って来たんですか?」
「そだよ。どーしても美桜ちゃんに聞きたいことがあって。まず、この人達、知ってる?」と被害者3人の写真を見せました。
「え、知らないです」
「そっか。そー言えば、彼氏さんは?一緒にこっちに来てるよね?」
「そんなところまで調べてるんですか。すごいな警察って」
「でしょ?もしかして、別行動だったの?」
「いえ、大阪には一緒に来ました・・・・」
「じゃあ、彼がどこにいるか教えて欲しいな」
しばらく沈黙した後、また話し出しました。
「さっきの三人の件については、全部彼が計画して、実行しました。私自身は人を殺すことなんか興味ありませんでした。けど、私の相談に乗ってくれてた彼が」
「分かった。話してくれてありがとう。とりあえず、パトカー蹴ったってことで、公務執行妨害で逮捕するけんね。またお話し聞かせてもらうかもしれないけど、よろしくね」
実行犯が古畑さんの彼氏、吉野達弘ということがはっきりしたので、私たちは全力で彼を追うことになりました。
福岡係2人1組につき大阪係1人、須藤班1人ずつの計4名ずつの3班体制で、捜索します。
出発から2時間後の17:20。
事態は動きました。
直樹、颯達C班が伊丹空港の駐車場で吉野を発見しました。なぜか警察官が携帯するニューナンブM60という拳銃を所持、4発発砲していたようです。
銃撃戦になり、直樹と須藤班後藤巡査部長が足を負傷しました。
私と冬華のA班は、逃走方向へ向かいました。
銃撃戦から30分後。
「吉野!見つけた!おとなしくして欲しいな」
「おとなしく捕まるわけないだろ!」
と、空中に威嚇発砲。
こっちの装備は特殊警棒のみ。
仕方がない、やるか。
「な、なに、近づいてんだよ!撃たれたいのか!」
「撃ちたくても撃てないよね。もう5発撃ったもんね。新しいやつを装填しない限りやけど」
「な、なに!」
隙が出来たので、今のうちに、接近し、一本背負い。
年上の男子でもトレーニングを受けていたら、軽々と出来るんです!
「痛ってー、このヤロー!」立ち上がる前に特殊警棒で背中を叩く。
「吉野達弘、18:09、銃刀法違反で現行犯逮捕するで」と須藤班安武巡査長。
負傷した直樹は、警察病院で治療を受けました。
翌日、吉野の取調べ。
話す気もなさそうなので、福岡へ移送。
直樹を残して、私たちも福岡へ帰ります。
お昼、私と冬華と大賀班で吉野の自宅の捜索許可状を取り、ガサ入れ。
家には母親と父親がいました。
吉野の部屋には特にありませんでしたが、念のため、父親の部屋を確認すると・・・・。
「あ、これって・・・・・」
と大賀班の三島和也巡査部長。
すると、大量の爆弾と犯罪に関する書物、犯罪計画書などが多数ありました。
「あの、お父さん。これって、どういうこと?自分で言ってくれる?」と大賀主任。
「バレたらしょうがないか〜。達弘が捕まった時点でダメかもって思ったんだよな〜」
「これはなにって、聞いてんの。自分で言ってほしいな」
「犯罪計画書です。これをネットの掲示板で知り合った人たちに渡していました」
「よし、殺人予備と凶器準備集合で緊急逮捕な」
そして、お母さんの方も。
「今、2課から連絡があった。お母さんの方も詐欺師らしい」
「あ、じゃあ、これ、証拠になるかな」
と日野悠巡査部長が手にしたのは、詐欺用に使われると思われる大量の偽名の名刺。
「とりあえず、お母さんは任意同行してもらおう」
て事で、この吉野家の3人全員が犯罪者だったのです。
数日後、詐欺等知能犯を担当する捜査2課の調べで、お母さんは14件の詐欺事件に絡んでいると判明し、詐欺容疑で逮捕されました。
達弘の方は、美桜さんと話しているうちに人殺しに興味を持ち、父親に完全犯罪の計画を依頼、実行したとのことです。
美桜さんは、不起訴処分で釈放されました。
あぁ、犯罪一家か。怖いね、世の中。
しかし!ここで私達特派捜にピンチが!
この案件の逮捕の記者会見で、ある記者から「この事件もそうですが、最近の事件で、捜査員と一緒に行動する高校生くらいの子をよく見かけるんですが、関係者ですか?」
と、写真付きで質問されました。
写真には、大黒さんと冬華、直樹が写っていました。
記者会見では、
「その件についてはノーコメントとさせていただきます」
ということで強制終了になりました。
さて、この先どーなるんだろう。
気になる!
それではここら辺で、失礼しまーす!
またお会いしましょう!
特派捜 いのっち(特派捜製作委員会staff) @inotai48
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます