1234.学習篇:パソコンができないとプロで活躍できない
今回は「パソコン」についてです。
学生生徒の方なら今はスマートフォンを持っているかもしれませんね。
しかし社会人になると、嫌でもパソコンを使わなければ仕事にならないのです。
パソコンが嫌なら肉体労働をするしかありません。
小説を書くのも、パソコンならスマートフォンよりも格段に速く打ち込めるので有利です。
パソコンができないとプロで活躍できない
現在はスマートフォン全盛の時代です。
しかし社会人となればパソコンを使えないと戦力にはなりません。
就職活動の際に、履歴書や職務経歴書をパソコンで自作できなければ評価が落ちる、とすら言われています。
「プロ」の書き手は就職活動をするわけでもないので、スマートフォンで小説投稿サイトに掲載するだけでよいのでは。そう思いますよね。
でも「プロ」の書き手は、スマートフォンだけではどうにもならないものもあるのです。
担当編集とはメールが基本
前提として「プロ」になったらどうなるのかについて、書籍で知り得たかぎり書いてみたいと思います。
まず現在は出版社レーベルの担当編集さんとのやりとりは、電話ではなくメールで行ないます。
これは携帯電話が流行った頃も同じようなもので、やりとりはメールが基本です。
なぜ電話ではなくメールなのか。証拠が残るからです。
電話では「言った言わない」の問題が発生しますけれども、メールなら確実に書いてあります。
メール以前はファクシミリ(通称FAX)が連絡手段の最たるものでした。こちらもメール同様伝達事項が書いてあるのです。だから伝え忘れがありません。インターネット社会になった今、それがメールに変わったと思ってください。
携帯電話やスマートフォンのメールではなく、なぜパソコンのメールを推奨するのか。
それは管理しやすく、閲覧もしやすいからです。メールの検索も簡単にできます。
またプリンタで印刷するのも簡単なため、携帯電話やスマートフォンのメールよりも優位性があるのです。
もちろん携帯電話やスマートフォンのメールなら、持ち歩けますから即時反応できます。それなら携帯電話やスマートフォンのメールに、パソコンのメールボックスを追加すればよいのです。
これで即座にメールが届いたとわかりますし、帰宅してパソコンのメールで添付書類などを見られます。
資料管理にデータベースソフト
小説を書くときにたくさんの「資料」を用意します。
しかし難点もあるのです。
集めれば集めるほど、どの「資料」になにが書いてあるのかがわからなくなる。「資料」に当たるとき「どれに書いてあったのか」がわからなくなります。
そこで必要になるのがデータベースソフトです。
ただしMicrosoft『Access』で管理しようとすると憶えなければならない決まりごとがたくさんあります。これではすぐに使えません。もちろんテンプレートは用意されていますが、あなたの需要を満たすものはまずありません。
Claris『FileMaker』も有名です。こちらのテンプレートは直感で使えるものが多く揃っているので、『Access』よりも運用しやすいと思います。
データベースソフトで私がとくにオススメしたいのが「カード型データベース」ソフトと呼ばれるものです。これはさまざまな項目を入力する一枚の「カード」を作るだけで、自動的にデータベースが形成できるお手軽かつ運用しやすいデータベースと言えます。Windowsならフリーソフトでも存在しますので、まずはお試しに使ってみてください。
しかし世の中には剛の者がいて、データベースを表計算ソフトのMicrosoft『Excel』だけで再現してしまう方もいらっしゃいます。
そこまでパソコンに詳しいのであれば、そもそも今回のコラムを読む意義はないと思いますけどね。
メモソフトやワープロソフトに設定などを書いておく手もありますが、管理がひじょうに煩雑で、目的の項目を探し出すのもたいへんです。その手間を省くためにも「データベースソフト」を利用してみましょう。
小説の執筆では設定の統一が欠かせません。スマートフォンでの執筆ではすべての設定を憶えておくか、執筆用とは別のメモアプリに設定を控えて随時切り替えて読む必要があります。同じアプリを使ってしまうと、設定を見るためだけに執筆ファイルを閉じて設定ファイルを開く。設定を確認したら設定ファイルを閉じて執筆ファイルを再び開く。と要らない手間だけが増えます。
しかしパソコンなら「ワープロソフト」と「データベースソフト」を並べていつでも参照・追加できるのが大きな利点です。
ワープロソフトの雄・一太郎
ワープロソフトとしてはMicrosoft『Word』が最も有名ですが、小説の執筆には向いていません。スマートフォンアプリにもありますが、こちらも同様です。
まず「縦何文字×横何列」がページ設定できません。小説では紙の書籍なら文庫本や新書で文字数の指定が必ずあります。禁則処理をそのページ設定に従って行なわなければならないのですが、指定できないのであれば読み手から「どのように見えるか」わからないのです。
その点JUSTSYSTEM『一太郎』なら「縦何文字×横何列」の指定ができます。しかも禁則処理まで完璧にこなしてくれるので、「紙の書籍」を書く「プロ」であれば使わないほうがモグリです。
しかもバンドルされている同社の日本語変換ツール『ATOK』も優れもの。一度『ATOK』を使用すると、Microsoft『IME』には戻れないと言われています。私もWIndows時代は『ATOK』を使っていました。Macだと『一太郎』がないので『ATOK』の利点があまり活かせず、Google『Google日本語入力』で代用しています。
Macで「縦何文字×横何列」を正しく行ないたいなら、重くて高価なソフトですがAdobe『InDesign』を使う手もあります。こちらは主に雑誌を作るソフトなのですが、いちおう原稿用紙のように使えるので懐に余裕があってすでに『Photoshop』『Illustrator』などを使っていれば試してみましょう。
ただし、執筆用に激安Windowsノートパソコンを購入して『一太郎』を契約したほうが安上がりだと思いますけどね。
プリンタを活かせるのはパソコンだけ
ワープロソフトがあれば、次に必要なのはプリンタです。
スマートフォンでは、表示しているWebページやメールソフトなどの印刷に使うのがせいぜいで、とても役に立ちません。
しかしパソコンでは、まさになんでも印刷できます。しかも複合機なら画像も取り込めるのです。これを活かさない手はありません。
そんなプリンタですが、私がオススメしたいのが「モノクロ・レーザープリンタ複合機」です。
「レーザープリンタ」とはトナーと呼ばれる炭素を紙にレーザーで焼き付けて印刷するもので、水に濡れてもにじみません。安いプリンタとして「インクジェットプリンタ」を店員にオススメされても無視してください。「インクジェットプリンタ」は顔料を吹き付けて印刷するので、発色は鮮やかなのですが水に濡れるとにじみます。
にじみを気にするのには理由があるのです。
推敲は作品を印刷してカラーペンやカラーボールペンで行ないます。ボールペンよりカラーペンを使ったほうが、文字が太いので直したところがすぐにわかる。その代わり水性ペンだと書いて濡れたときににじんで元がわからなくなります。油性ペンでもインクジェットプリンタの文字は若干にじみますので、効率よくカラーペンで推敲したいのであれば、濡れてもにじまない「レーザープリンタ」を使いましょう。
そして価格と維持費を下げるために「モノクロ」の「レーザープリンタ」にしてください。「カラー」の「レーザープリンタ」だと本体価格が高く、赤・青・黄色と黒のトナーが必要になり、サイズも大きくなってしまいます。
その点「モノクロ」にすると本体価格安い、トナーは黒だけ、サイズもコンパクトにできるのです。
「プリンタ」専用機でもよいのですが、資料をスキャナで取り込めると整理が楽になるので、スキャナ機能の付いた「複合機」をオススメします。こういう使い方をするためにも、パソコンは執筆に欠かせないのです。
最後に
今回は「パソコンができないとプロで活躍できない」について述べました。
コンピュータ社会の現在、「プロ」の書き手だけでなく社会人として「パソコン・スキル」は必須です。
学生生徒の頃はスマートフォンだけでなんでもできましたが、社会人はパソコンで資料作成やメールのやりとりができなければ仕事になりません。
一般的な社会人でもそうなのです。「プロ」の書き手ともなれば、パソコンに精通していないと仕事が受けられません。出版社レーベルから依頼される原稿は「縦何文字×横何列」で何ページという指定が多い。もしくは何万文字以上、何万文字以内という設定の仕方です。
それを受けるには『一太郎』や『InDesign』を使うしかありません。
それぞれをインストールするにも「パソコン・スキル」が必要です。
まったくパソコンが扱えない書き手は、「プロ」でやっていけません。
アマチュアの今のうちから「パソコン・スキル」を磨きましょう。
「小説賞・新人賞」を獲ってから憶えるのでは遅すぎるのです。
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