1080.鍛錬篇:書かないと生活できない
今回は「生計を立てる」ことについてです。
つい私の愚痴を書いてしまいました。
方向性がブレ始めているので、一度形にしておきたかったからです。
言いたいことは書きましたので、後日振り返って立場を明らかにしたいと思います。
書かないと生活できない
あなたは「小説を書く」ことを「義務」だと思っていませんか。
連載小説を始めると、定期的に掲載し続ける「義務」がある。
それは確かです。
しかし「続きを書く」こと自体は「義務」ではありません。いつでもやめてよいし、いつでも終えてよい。
しかし「小説を書か」ないと生活できない方もいらっしゃるでしょう。
小説を書いて生活しないといけない
皆様の中で、将来の人生設計を立てるとどうしても「小説を書か」ないと生活できない方がいらっしゃると思います。
たとえば寝たきりの両親の介護を四六時中行なっている方。
たとえば子どもが生まれたばかりで授乳やオムツ替えに忙殺されている方。
このような方は、まともに睡眠もとっていられない状況でも収入を得なければ生活していけません。
まとまった時間が作れないから働きに行くわけにもいかない。かといって内職しようにも資格がない。資格をとる勉強にもまとまった時間が必要。だから堂々巡りになる。
こうなってしまうと、細切れの時間をお金に替えなければなりません。
そこで、最も元手がかからず、細切れの時間でも取り組める収入源として「小説を書く」しかない。そう思い至る方が多いのです。主婦の方や老老介護の方などが当てはまります。
また肉体労働ができなくなった方も、頭脳労働で収入を得なければなりません。頭脳労働として経理担当になろうとしても簿記の資格がない。そもそも肉体労働ができないレベルだと毎日出社することさえままならないはずです。
私の抱える恐怖
「肉体労働ができなくなった」のは実は私です。
交通事故の後遺症によって両手足が少しずつ麻痺していて、めまいもよく起こるので定時出社ができない。肉体労働しようにも握力がないので重い紙のファイルを移動させたり薄い転写紙をめくったりしなければならない経理の派遣社員も辞めざるをえませんでした。
当初は絵描きを目指しましたが、両手の握力も低下してきたためペンタブレットの線が震えてまともに描けなくなってきました。時間をかければなんとかなりますが、その時間がもったいない。
そこで方針を転換して「文章を書く」ことにしました。
最初は自分のWebサイトへ短編小説を掲載していましたが、個人サイトだとほとんど見向きもされないんですよね。
小説投稿サイトの存在を知りますが、正直「そこまで露骨に活動したくないな」とも思いました。
すでにアカウントを取得していたイラストSNSサイト『pixiv』が「オリジナル小説」の姉妹サイト『ピクシブ文芸』の運営を始めると聞きつけ、そこへ投稿しようと思い立ちました。
まずは個人サイトに投稿していた短編小説で手頃なものを二、三上げて、近く開催される長編小説賞「ピクシブ文芸大賞」を狙うことにしたのです。
こちらも個人サイトで掲載していた中編小説『暁の神話』を加筆増補して募集要項にある八万字を超えたことを『pixiv小説』の画面で確認して応募しました。
しかし募集が締め切られた後になって『pixiv小説』で表示される文字数は空白・改行も含まれることが判明したのです。私がギリギリ「八万字」超えだと思っていたのに実は空白・改行を含まないと八万字未満になっていました。
こうして募集要項を満たしていない私の作品は、端から相手にされるはずもなく一次選考すら通過しませんでした。
この教訓から「募集要項の規定文字数は、空白・改行を含まずにカウントしてください」と本コラムで主張することとなったのです。まさに実体験からきています。
この失敗を教訓として、本コラムの執筆を構想しました。元々個人サイトに掲載していたコラムNo.1〜42「基礎篇」とNo.43〜71「中級篇」を順に投稿し、そこから現在に至るまで約1,000日もの毎日連載を続けてきたのです。
あなたが本コラムを読めるのも「私が挫折したから」とも言えます。
本コラムは現在『ピクシブ文芸』様『小説家になろう』様『カクヨム』様の三箇所に投稿し、各サイトでたいへん好評を得ておりますが、「紙の書籍」化とは無縁です。でもそのほうが利害関係もなく好きなように書けるのでよいのだと思います。
ただし、私は頭脳労働で生計を立てないといけませんから、いずれ本コラムを中座して小説投稿サイトで開催される「小説賞」へ応募する長編小説を書かなければなりません。
とりあえず本コラムでチラ見せしている『秋暁の霧、地を治む』を書こうと思っています。この「異世界ファンタジー」ものは私が本当に書きたい作品ではありません。本当に書きたいのは「現代ファンタジー」ものです。
ではなぜ本当に書きたいもので勝負しないのか。
小説投稿サイトで開催されている「小説賞」へ応募するため、より読み手の多いジャンルで勝負したほうがよいだろう、という打算が働いたから。クールでドライな判断ですね。
でも「異世界転生」「異世界転移」や「主人公最強」「俺TUEEE」、「追放」「ざまぁ」などに媚びるのも時代に流されるおそれがあり、結局ただの「異世界ファンタジー」に落ち着きました。これならいつ読んでも流行りに左右されない評価が期待できるからです。
本コラムは「いつまで続けようか」と考えて、とりあえず500日連続投稿できれば、666日連続投稿できれば、777日連続投稿できれば、と思っている間に1,000日を超えてしまいました。なのでいつでも終わろうと思えば終われます。
正直に申せば、本コラムを執筆している時間を『秋暁の霧、地を治む』の執筆に充てたいなと思っているので、今日にでも終わりたいのですけどね。
ですので、現在はまったくコラムのストックがなく、毎日脳に汗を書きながらひねり出すように書いています。最近駄文が多いのもそのせいです。
現在神経系疾患の対処療法を続け、両手足の麻痺の進行も遅いので、本コラムを惰性で続けています。
しかし時間には限りがあります。今日元気でも明日書けなくなるかもしれない。今は書けても一分後には書けなくなるかもしれない。
そういう恐怖と隣り合わせでいると改めて考えれば、私はそろそろ本コラムを中座するべきなのかもしれません。
文筆業に活路を見出したい
『カクヨム』様の「小説賞」である「カクヨムWeb小説コンテスト」には絶対に間に合いません。『秋暁の霧、地を治む』は今から書き始めてストックし、新たに一本長編小説を書く予定です。そして『小説家になろう』様か『カクヨム』様の「小説賞」へ二本同時応募にしようと思っています。
そのためにも早めに『秋暁の霧、地を治む』は書きたいんですよね。
本コラムをご覧の方にお聞き致します。
私は「小説賞」へ応募するために本コラムを中座して『秋暁の霧、地を治む』へ取りかかるべきでしょうか。
それとも本コラムの執筆を続けて皆様のスキル向上に資すべきでしょうか。
正直『秋暁の霧、地を治む』は現在のままでは「小説賞」はまず獲れません。選考ウケする要素がまったくないからです。今どき「魔法のない」ただの「異世界ファンタジー」では「小説賞」は獲れないくらいわかります。ただ本筋はしっかりしているので、続きを想起させるような終わり方が作れれば、うまくいけば佳作には引っかかるかなというくらいです。
その程度なら本コラムを続けるべきだ。とおっしゃる方が多そうですね。
東京オリンピック・パラリンピック開催までには結論を出します。できれば本年度中に出したいのですが、大見得を切ってなにもなしでは申し訳がありませんので。
今までの知識をムダにしないためには、添削や講評で生計を立てられればよいのですが、そういう方は私よりも適任がいそうですからね。
やはり小説を書くべきなのかな。
最後に
今回は「書かないと生活できない」について述べました。
私の愚痴をお聞きいただきましてありがとうございます。
たまには本意を発しておかないと、「怠けている」と思われそうですからね。
裏では『秋暁の霧、地を治む』の構成を再検討しています。
近いうちに構成が固まりますので、そうなったら執筆を優先することになりそうです。
毎日連載は途切れるでしょうから、その際はあらかじめお伝えできればと存じます。
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