592.明察篇:どんな結末を読ませたいか
今回は「
私は「
どんなに盛り上げても、きちんとオチをつけること。
そうすれば、読み手も「これで終わったんだな」と満足感が高まります。
どんな
小説を書くとき、私は「
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物語でいちばん盛り上がるのが「
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それらにはいっさい触れずに「
とくに小説投稿サイトの連載小説では、「
だからといって「主人公パーティーだけ」や「対になる存在パーティーも含めて」くらいで終わってはなりません。「佳境」における双方の衝突による余波は作品次第。
主人公と「対になる存在」の戦いの終結で、世の中に平和が訪れるのです。もたらされた平和は町村だけでなく国家や大陸、また惑星規模にまで及ぶことがあります。
たとえばマンガの鳥山明氏『DRAGON BALL』はフリーザの手下が地球にやってきてから地球規模の戦いとなるのです。活躍の場はさらに地球外の惑星つまり宇宙へと広がっていきます。そうなれば「
物語のスケールが大きくなったら、それに伴って「
アニメでも「名作」と呼ばれる作品はすべての人物の「その後」を回収しています。
たとえばサンライズ『新機動戦記ガンダムW』は最終決戦終了後、ガンダムパイロットの五人と、それと戦った人々の「その後」がうまくまとめられていて「名作」と呼ぶにふさわしいアニメです。
しかし同じくサンライズ『機動戦士ガンダム』は「
富野由悠季氏の作品は、基本的に「
先行する『無敵超人ザンボット3』『無敵鋼人ダイターン3』、ガンダム後の『伝説巨神イデオン』『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』いずれも主要キャラクターたちの「その後」はほとんど描かれていません。『機動戦士Ζガンダム』でガンダムの主要キャラクターの「その後」を描きましたが、肝心の『Ζガンダム』の主要キャラクターの「その後」は『機動戦士ガンダムΖΖ』で描かれることとなりました。主役のカミーユ・ビダンとファ・ユイリィ、ブライト・ノア、ハマーン・カーン。『ΖΖ』から初めて主要キャラクターの「その後」が描かれるようになったのです。
富野作品の信奉者は「その後」がわからないところに魅力を感じます。アンチ富野派は「その後」のない「
ガンダムの影響を受けてクリエイターが盛んに活動するようになります。
ガンダムから三年後にテレビ放送が開始されたスタジオぬえ『超時空要塞マクロス』がその筆頭です。ガンダムは無節操に新シリーズを作り、ファンの間でも好評・不評がくっきりと分かれるような作品が多くなりました。対してマクロスは物語の柱を「変形メカ」「歌」「三角関係」に固定して、残りを各監督が自由に創っています。もちろん河森正治総監督が最終的な世界観の調整を行なっているのです。それによってシリーズの粗製濫造を防いできたとも言えます。
結末は最後のサービス
「
連載が終わればあなたの作品が顧みられることはまずなくなるでしょう。
だからこそ「あの人物は『
そのような終わり方をしてしまうと、その一作は長年気が惹かれる作品にはなります。しかし「この書き手は人物や社会がどうなろうと『その後』を書かないんだな」と見なされて、次の連載小説を追ってくれなくなります。
前の連載小説が高評価なのに、次の連載小説のスタート・ダッシュに失敗してしまう。原因は次の作品が悪いのではなく、前の作品の終わり方がまずかったから、ということが起こりうるのです。
田中芳樹氏『銀河英雄伝説』は主人公のラインハルト・フォン・ローエングラムが逝去するところまでで話が終わります。つまり「その後」への言及が少ないのです。だから現在になってもまだ『銀英伝』の続編を心待ちにしているファンが多くなりました。田中芳樹氏はこれに懲りたのか、『アルスラーン戦記』では「その後」をきっちりと描いているのです。これによって『アルスラーン戦記』は完結したのだと読み手の誰もが感じ取りました。これが見事な「
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水野良氏『ロードス島戦記』は第一巻『ロードス島戦記 灰色の魔女』のラストで主要キャラクターの「その後」を書いています。ですがそれは「灰色の魔女」カーラに取り憑かれた仲間の盗賊ウッドチャックを追う騎士パーンとハイエルフのディードリット、聖国ヴァリスの立て直しに向かう神官エト、ドワーフのギムが命懸けで取り戻した聖女レイリアを、彼女の母の待つターバまで送り届ける魔術師スレインという展開になっています。ウッドチャックとパーン、ディードリットの「その後」が次巻を期待させるのです。
「その後」をきっちりと書いても「その先にもなにかが起こりそうだ」と思わせられます。だから「
連載小説なら各巻の最終章でその巻の「
ファンサービスでもあり、次巻に向けて状況を整理することでもあります。
「その後」を書かないなんてあまりにももったいない。
次へつなげるために、ぜひ物語の「
最後に
今回は「どんな
小説投稿サイトの連載小説はたいてい「
そうなると読み手はその作品の「その後」が気になるのです。しかし同時に新作連載を開始しても「この書き手は「その後」を書かないからなぁ」と二の足を踏むことも起こりえます。
物語にはきちんと「
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