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292.表現篇:小説賞に応募してみる」への応援コメント

  • 昨日ご相談した「あまねく空を」もう、目から鱗がこぼれ落ちました。
    わたしが、かきたかった幕末のあれこれなんて読者は読みたくない。わたしの自己満足だと気づきました。
    なので、12歳の主人公一人称で、対なる存在は男装の若君にします。

    公募先はエブリスタの「氷室冴子青春文学賞」を考えています。
    中高生でどっぷり氷室先生の小説にはまったので、ぜひ出したいと思ったのです。氷室先生の公募ならば、少年少女を主役にしないでどうする! と考え直した次第です。

    そこで、過去作や選評をよみました。この賞は今年で三回目の新しい賞です。書籍化されたものは一冊だけ。
    受賞作をみるに、傾向がよめないのです。まだ手探り状態なのかなと思いました。唯一書籍化されたものは、テーマが「青春」なのに小学生が主人公の児童文学でした。
    そして、去年の大賞は思春期の痛さがにじみ出た、ジェンダーを考えさせる作品です。そして、最終候補に残ったものの中には時代物もふくまれていました。共通しているのは、主人公が女性です。(少女以外の成人女性もいました)

    傾向がよめなければ、テーマ「青春」だけ意識すればいいのか。それとも過去作にないものをかけばいいのか迷っています。主人公が少年なのも。

    「あまねく空を」は主人公の当初の目的は「小姓というお役目をいただき、武士として働きたい」です。でも、武士の世の中が終わった明治。東京は荒廃し何をめざせばいいのかわからなくなってくる主人公。
    そこでであう、男装の若君と新しい関係を築きながら、新たな目標を模索していきます。お家騒動などをからめて書いていこうと思ってます。

    ご助言よろしくお願いいたします。

    作者からの返信

     澄田こころ様、こんにちは。

    『あまねく空を』ですが、幕末のあれこれは書いても別にかまいませんよ。
     ただし「主人公を追えていれば」という条件がつきます。
     過去応募した小説賞での選評を拝見したら「テーマがわかりにくい」とありましたよね。あれは「書きたいもの」つまり「テーマ」が複数あって、どれが読み手に訴えたい「テーマ」なのかがわからない、ということです。少なくとも主人公は周であって西郷隆盛ではないはずです。もちろん周が西郷さんと知己の間柄、という設定にすれば出してもかまわない。それが周の成長とリンクしているのなら絶対に書くべきです。
     ですが十万字程度であれば出すべきではないですね。もし「小説賞」を獲得して連載化するようなことがあれば、そのときに改めて西郷さんを出せばよいのです。
     私のほうでも「氷室冴子青春文学賞」をチェックしてみました。文字数が二万字から六万字なので中編小説ですね。
     あくまでも今回の「小説賞」は青春文学ですから、主人公・周と「対になる存在」男装の若君の関係に焦点を絞りましょう。そのほうが「青春」できますので。ふたりの成長を促す事件を起こすのが元藩主。という構図のほうが伝えたい「テーマ」は確実に読み手や選考さんに伝わりますよ。
     幕末の知識が豊富であれば、今作でも時代背景や主人公たちが巻き込まれる勢力図、派閥などを裏に書いて、そういう時代のお話ですよ、くらいがちょうどよいでしょうね。そうしないと六万字には収まらないと思います。
     選考さんに読ませたいのは周と男装の若君の青春物語なのか、元藩主の愚痴なのか。そこを考えれば、なにを書いたほうがよいのかは自明ですよね。そういう視点を持つと「小説賞・新人賞」が獲りやすくなりますよ。

     傾向と対策についてですが、掴めそうになければ無理に掴もうとしないほうがよいですね。「生兵法は大怪我のもと」で、選考さんも「この作品は狙いに来ているな」と読めてしまいますからね。素直に「青春」している作品を書きましょう。
     元藩主の愚痴は周と男装の若君が彼と対峙したときに語らせればよいだけで、それ以外では不要です。まぁ追っ手や刺客が差し向けられるのかもしれませんが。「青春」ものなら、もっと真正面から年齢相応の瑞々しい感情を描くことに腐心したほうがよいですね。
     なので主人公の当初の目的が変遷する過程を丁寧に書いて、それに「対になる存在」男装の若君をしっかりと絡めるようにしてください。元藩主はある意味で邪魔者扱いされるくらいがちょうどよい。そのうえでクライマックスの対決シーンで、明治という時代における元藩主の心情を簡潔に吐露するのがベストです。短い分量で元藩主の懊悩をすべて収めるのは相当難しいかもしれません。しかしそれができる方だけが大賞を獲れるのだと考えてください。