第7話 肉弾戦

俺はアパルネに左腕を治癒してもらっていた。

「わりぃなありがとう」

「いえ…私ができるのはこれだけですから…それにあの二人の勇気と勇敢さに比べれば…」

あの二人は今あの大男と俺から少し離れた所で戦っていた。

「はっ!はっ!へぇあ!」

「おっと、おっと随分と単調だぜ。お嬢ちゃんよぉ!」

照宮の腕を、大男が掴む。

「くっ…」

「このまま殴り倒してやるよ!」

「照宮!」

大男の動きが止まる。照宮から拳を遠ざける。

「チャカで頭を打たれそうになる気分はどうだ?」

茶々が大男の頭部に拳銃の照準を合わせる

「!…へっ…あぶね」

「いっとくが俺は手段を選ばずお前を殺すぞ」

「へっ…高校生に舐められちまったよ…死ねぇ!」

氷柱刃アイシクルブレイド!」

向かってくる鋭い氷柱…茶々の眼前にまで到達する。




躱す。


すんでの所で、



躱す。

ミリ単位で相手の攻撃を躱している。あの巨躯をもって。

「ほぉ見た目の割には機敏じゃねぇの…」

「ここから出て行け」

「おいおいつれねぇなぁ。こんなの遊びに決まってんじゃないの…それに俺たちの任務はリーダーの指示があるまで暴れてこいって命令だしな。まぁ命令の中には、ついでに能力者を集めてる機関の破壊もってあったしな」

「傷つけられたくねぇなら俺の暴走を止めてみろってんだよ!あほんだら!」

召喚サモン「土偶」《マッドマシーン》!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「はは…流石幹部クラス…一筋縄では行きませんか…」

「あんたもしぶといもんだ…はぁはぁ…くそっやっぱり私は影から動く方が…」

「休む暇は与えませんよ」

「はっ!」

「ふふっ…逃げ足だけは…早いんですね〜はぁはぁっ…」

「あんたも能力を使い過ぎて、バテてるくせに…」

「あんたらの目的は知らんが…ここはひとつ学内から…いやこの「鳥籠」から出て行ってもらおうか!」

「くっ…」

プルルプルル

「命令だ。ペスト。ユースを連れてアジトへ帰ってこい」

「…了解です」

「安心しな校長さん、学内にはもう用はない。さらばだ」

プシュー

「煙幕で逃げようとはいい度胸ですねぇ…うっ

体が痺れて…まさか…毒ガ…ス」

「校長は当分動かんだろう、今のうちにユースを連れて帰らないと…」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ンゴー」

「ふん!」

「ンゴゴー」

土人形は音を立てて崩れ去る。

「くそっ埒があかない…」

「おいおい俺を倒さないと一生そいつは形を戻して襲ってくるぜ〜」

「…そんなことは分かってる。くそっ」

「あの土人形は私がかまってるわ。その間にあいつを」

「照宮…」

「ハァァ…イヤァァ!」

「ンゴゴー」

ボコォン!

土人形の破片が物凄い勢いで大男へと向かう。

「!!」

「解除!」

土人形は砂状になり、地に落ちた。

「はは…すごい嬢ちゃんだ」

俺がさっき加減した激衝フルインパクトぐらいの力はあったぞ…。現に茶々があの土人形を

壊していた時とは、あまりに異なった壊れ方だったし。

「へへっ面白くなってきたじゃねぇの!」

大男は身構える。

その時、




サイレン…

激しい音











響く。耳。頭がおかしくなりそうな

そこには細身の男…ペスト医者マスクの男が大男に呼びかけていた。

「撤退だ。ユース。これはボスからの命令だ。早く校門まで来い」

「ちぇっ、こっからってのに…まぁ楽しませてもらったぜ。じゃあな 。「「高速移動魔法陣」」!」

嵐が過ぎ去った…俺は胸を撫で下ろし、今、この状況について考えるのを一瞬やめた。

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鳥籠の戦士たち スーク @su-kuroad

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