第4話 陰謀の始まり

「ここでは使えないんだ…」

「それはどういうこと?」黄場が聞く。

「俺の能力は「激衝フルインパクト」ってやつでよ…その名の通り衝撃波を発生させる能力でさ。

今ここで使ったらこの校舎全体が吹き飛ぶことになるし、それに…」俺は左足のズボンの裾をあげる。

「!!」その場にいた全員が…絶句してしまった。

いや正確にはというべきか、ハク1人だけはさっき通りヘラヘラしていた。

「能力を制御せずに使うと俺の体が持たないって理由もある。」俺は薄く赤黒く変色した左足を見せた。

「今はいかに体を傷つけず衝撃波を出すかを模索している最中ってところって感じで…以上です」

「はいありがとうございました〜それでは黒蝶まどかさん〜よろしくお願いしまーす♪」

ほとんどの人間が引いてる中、ハクは変わらぬ口調で喋る。

「んまぁ、じゃあざっくりとだけど」

そう言い捨て、黒蝶まどかが右手を出す。…右手がなくなった。というかだんだん薄れて最終的に視界から右手が消えた。「まぁこんな感じで体を背景と同化させるって能力っすねぇ。同化させるだけなんで、触れることはできちゃいますけどねぇ」あっという間に能力を見せ終わる。

「はいありがとうございました!そんじゃ僕で最後かな♪」こいつの能力が一番気になるもんだ。おそらく皆同じ気持ちだろう。ハクはさっきと同じく気の抜けた口調で喋る。


「まぁそうだね〜僕の能力はみんなみたいにすごい能力じゃないからなんだか恥ずかしいなー

まぁ言っちゃうと体にかかる衝撃を和らげるってだけの能力なんだ。笑っちゃうだろ。」

「でも貴方校長からの推薦で来たって情報を聞いたけど。校長に推薦されるぐらいなんだからもっと凄い能力隠し持ってるんじゃないの?」扇羽が問う。

「校長に推薦されたことを知ってるなんて耳が早いな〜まだ誰にも話してないはずなんだけど」

「確かに、そうだよ」

「!?」扇羽がその場で腰を抜かす

「彼には、親がいなくてね。「鳥籠」では一応最終決定権として親の承認が必要なんだ。そのため特例として私の推薦ということで彼にはここに来てもらった。」校長が。誰一人として校長に気づいていなかったと言うのか。

「この子には事情があってね。私から言おうか悩んだんだが…」

「別にいいですよ〜ここに来たのも住居が提供されて、食費とかその他諸々なんとかしてもらうっていう好条件ですしね〜」

「…私も踏み込んでしまって悪かったわ、ごめんなさい」扇羽が頭を垂れると、

「いやいや気にしてないんで」ハクは落ち着いたトーンで喋る。

「というか自己紹介終わりましたよ〜先生」

「あっあっはいー!それでは今日から再椀学園の皆さん!明日から授業もありますから早めに寝るように!今日はこれで終わりなので各自安全に気をつけて下校したくださいね〜」先生の和やかな声が響く

「じゃあ奇練くんは僕のところへ」「はーい」校長とハクは教室から出ていく。

さて僕も帰って部屋の整理整頓をしないと…

〜的場・扇羽下校中〜

「…ねぇ的場」

「あの校長の話だろ?」

「うん。あの中で一番気配に敏感な私がすぐ後ろにいる人に気付かないなんて…」

「扇羽が気づかないとなると相当なやり手か気配に関する能力者じゃないと説明がつかない。それにあんだけ人がいて、誰も気づかないってのもおかしいしな」

「それにあのハクって子なんだか胡散臭くない?何か裏がありそうな喋り方をしてるし」

「まぁまだ今日知り合ったばっかだ。表面上だけで判断しない方がいい」

「そうね…」

〜校長・奇練校長室〜

「ふぅ〜何とか誤魔化せた。まぁ事実を喋ったまでだけど」

「ふっ、まぁ確かにね」

「君とはこうやって二人で話したかったんだ。

一応雇った側の人間だしね」

「能力の紹介に関しては、あんな感じで良かったですか?これから化けの皮剥がされそうで怖いなぁ〜」

「まぁ君の元の能力なら矛盾はおきないだろう。

…さて本題に入ろうか。」

「レジスタンスの撲滅でしたっけ。しかも今回は元締めを狙うと聞きましたが」

「ああ、彼らの末端組織を潰してはいたんだが、元締めを倒さない限り、いたちごっこになりかねないと思ってね。政府とは関係がなさそうだから今のところは能力者の安全を守ることから始めなければと思ってね」

「ここも2つの場所から狙われてますもんねー

政府とレジスタンス。どっちも一筋縄じゃいかないねぇ」

「政府は今後とも仲良くしていかなくちゃならない。レジスタンスは排除すべきだと思うがね」

「まぁ安心してくださいよ僕はいつだって弱い者の味方ですよ。まぁ悪か善かは問わないけどね」





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