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3-カユウ①
あの日以来、私とソヨは頻繁に会っている。最初は月に一回程だったのが、数ヵ月後には月に二回、また数ヵ月後には月に三回……と、会う回数も増えていった。
もうすっかり、お互いを友達と呼べるくらいになった。いや、親友でもいい。そっちの方がいい。
私はソヨのいろんなことを知った。どんな食べ物が好きとか、そういう細かいことである。どこをくすぐると弱いか等も把握していた。時折、口を開閉するのはソヨの癖のようなものらしい。本人は自覚していなかった。
いつの間にか、私は十四歳になっていた。あれから丸一年以上経ったのだ。あの日の私は十二歳、ソヨは十三歳。同い歳で私の方が誕生日が遅かっただけだ。
合う時はいつも私がソヨの施設まで足を運んだ。どうも、向こうの施設の都合でソヨはなかなか外出ができないらしい。私はアサギさんと一緒なら外出させてもらえたので問題なかったが。
もうすぐ、次の訪問日。訪問日と言うと硬い気がするが、要は遊びに行くのだ。
楽しみだ。緊張なんてしていない。
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