[創作論]きゃらくたーずはーどそふと

 指名手配については、続きを書こうと思ったときに書こうと思うのですが、それはそれとして。


 あなたは文章を読んだとき、それがどんな硬さであるか、を気にしたことはあるでしょうか?

 漫画やイラストならば、線が、色使いが軟らかいとか、硬いとかという話をすることができると思うのですが、では文字、文章ではどういったものをそれに分類できるのでしょうか?


 単純なイメージを当てはめた場合、軟らかいとかの文章というのは、平易な文字を使っていて、硬いのは論文的なもの、というものになるかと思いますが、本当にそうなのでしょうか。

 そもそも、それらは異なる目的で描かれているものですし、ならば平易な文字を使う論文が一般ウケを狙ってあってもいいですし、厳格な小説があっても問題自体はないはずなんです。

 ではラノベ指向ののものは軟らかく、それ以外は硬いのか、というのもそうではない。なんでしょう? 設定が複雑かどうか、というのは論点がずれているので無視するとして、どうして、ただの白黒の二値に硬軟といった感想を覚えるのでしょう?


 理解できるかどうか、は読者の読解力に依存します。ですが、これはそうではない。もっと感覚的な方向なんですよね。

 私は、私の文章を硬い、とは評価しています。しかしそれはどこから来ているのでしょう?

 それならば軟らかいと感じるものを書けばいいのですが、それこそ「この連休は、実家近くに泊まりに行こう」の文章なんですよ。でも見比べても、視点が異なるので、比較が難しい。


 もしかすると、この問題は個人の言語を用いた思考にどれだけ近いのか、に関係するのかもしれません。

 なにかを考えるとき、あなたは頭のなかで何かを唱えると思うのですが、それはどんな言葉でしょうか? 口に、文字にして見てください。

 どうでしょう? 硬いのか、軟らかいのか。多分、日常的にわいのわいのと話すときと同様であるならば、軟らかい、という感想を抱くのではないでしょうか?

 私の場合は、このとおりですけどね。思考の文章も、いつもこんなんです。軟らかい、とは言えないでしょう。

 もっとこう、人間って言うか、思考ってふわっとしているんでしょう。その感覚に近しいものであるかどうか、がおそらくどちらに傾くかを決めているのではないでしょうか。

 ガッチガチやで、私は。それでもああいうのを書ければ、私は満足ですけどね。

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