[創作論]比例と乱数
アクションゲームでない限り、ゲームと数字は切り離せない。もちろんどちらも力学やらなんやらで数字は使うが、そういう意味ではない。
遊戯として遊ぶときに、数値が大きく関係している、ということである。例えるならば、10の力でボールを投げるのと、9で投げるのでは飛距離は変化するが、投げるという行為にはなんの影響もない。一方で、双六でふったサイコロにて、10の出目が出るのと9の出目が出るのは全く違う結果である、ということである。
ゲームに数字は欠かせない。では数字をどのようにすればゲームになりうるのだろう?
最も単純な考え方は確率である。ランダムに弾き出された数字を以て判定する。それだけだ。例で言うならばサイコロを投げる行為に当たる。しかしランダムな数値が出る、これだけでは、至極単純なことしかできないだろう。丁半の賭けしかできない。
ではここに何を加えるべきか? そう考えたときに出るべきは、さらなる乱数を用意することではなく、固定の結果を用意することである。双六でいうならば、進み、指定されたマスに止まる、という行為にあたる。
止まったマスにはイベントが仕込まれており、プレイヤーはこれを行わなければならない。それはゲームに現れるノイズとして、プレイヤーの順位を揺るがしていく。
それに一喜一憂するのが非アクションゲームだ。
さて、そう仮定したうえで、確率が絡むゲームというのは、どう面白さを提供したものだろうか?
カードゲームならまだ簡単かもしれない。ランダムに渡されるデッキからの一枚と手札をみくらべ、最善手や勝ち筋を組み立てていく。
だがストラテジーとなると、ランダムな要素と固定の結果の塩梅をどうしたものかと考えてしまう。例えるならば、基本的に敵は回避0、プレイヤーの攻撃は命中100%、というやつだ。
これを使って遊びを提供するからには、すなわち、命中しないことを一つの結果として提供しなければならないということとなる。
要らぬストレスというやつである。まだ数値の調整などはやらないのだが、さてゲームとして成立するのかどうか……
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