[ネタ]私は無敵です

 皆、余すことなく息を飲んだ。

 一人として欠けることなく、黒点だったものが、次第に大きくなっていることを認識した。

 それが、侵略者なのか、はたまた敵か味方の兵器なのか、誰もが口々に推測を立てるものの、ある一人はこう結論付けた。

 それは、神であると。

 聖典にある姿、そのままを現し世に顕現させれば、きっとそうなるだろうと、その思考は瞬く間に伝播する。

 すると、何人かは膝をつき、頭を垂れた。他の者たちは、その姿をじっと凝視するばかりだ。

 すると、神は言う。

 争いを誅するために、我は降りてきた、と。

 誰もがはっとする。ここに創造神が現れ、聖典通りの宣言をした。そこから続く一節には、こうあった。

 和解なき者たちは世界に不要。ことごとく、滅びるべし。

 戦乱に荒れた大地に立つ兵士たちがどよめいた。

 あるものは懺悔し、逃げ出し、武器を向ける者たちもいた。

 だが神は、一字一句たがわず、そう告げた。

 人々は、一人残らず神の手の平の上だった。

 一瞬で、神の見つめた大地が崩壊した。


 遠目に神の顕現を見つめる四人は、明らかな敵意を持って、歩き出す。


◆◆◆◆


 なんかの理由で無敵っていう設定とか、状態があるじゃないですか。

 これを崩そう、と考えたときに、ではなぜ無敵であるか、を考えてみる必要があります。

 例えば魔法を打ち消す道具を使っているとか、装置が稼働しているとか、権利を握っているとか。それらの弱点を衝くことが、崩すに繋がるからですね。


 しかし無敵であることの理由が、神だから、とかいう頓珍漢というか、根拠のないものだった場合、どうしたものでしょうか。

 先述の神様はマジの創造神で、信仰とかなくても無敵です。神を名乗る何かでもないです。何をしても無敵パワーで片付けられるので、これを打ち倒すには……?

 そういう最終局面っぽいところを考えてしまう辺り、まだまだ大丈夫なのでしょうか。

 早く取りかかりたいですね、シール君たちのアクションゲームに。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る