[ネタ]これは一般的な普通な話です
そう始まる、あるいは似たような言い回し。あることをしたら飛躍的に成績が延びたとか、そういった話。
こういう話で気になるのは、まず、一般的の尺度についてである。
例えば、年収これくらいの一般の人の出費の内訳ですが、という導入から始まる意見は、じゃあ一般の定義から始めた方がいいのではないか、と。
これから収入が大きく増える可能性はあるのか。多く食べる人なのかどうか。趣味は何か。活動的なのかどうか、など。少し踏み込むだけで、それらの割合は変わってくるし、生活費に使う量によっても変わってくることに間違いはない。
まぁこれはたとえ話で、主にしたいのは個人の感覚についてである。
文化的な普通とか、地方特有だとか。そういうのはただの出身地の差だ。移り住めばそれに染まることもあるのだから、これに一般性を求めてはいけない。
という注意書をしたところで、口に出してみて欲しい。
普通、これくらい覚えてるでしょ。
さて、あなたは何を思い出しただろうか?
私が気になっているのは、記憶や感覚といった曖昧なものについて、一般的な尺度というものは、定義されているのか? ということだ。
どこを探しても、あったとしても研究の平均的な数値とか、ヒストグラムとかであるにちがいない。そもそも、分析することにこれといったメリットはないには違いないのだが、普通な、一般的な、というものが、いつの間にか社会に溶け込んでいるような気がするのである。
私個人は、体験体感した記憶については、かなり日持ちする。これが普通だと考えている。だがこれを、普通覚えてない? などとは口が裂けても言えない。
だが個人が言えないにしても、物語のなかでは全て、なんらかの高すぎる基準のもと作られていることは多くないだろうか?
パッと思い付くもので身体能力だろう。だがもっと、個人に依存するものを考えてみれば、記憶なり、触覚なり、かなり高スペックではないだろうか?
そこまでインフレすることはないだろうが、現実の社会にもいつの間にか、普通や一般という、謎のハードルが存在していないだろうか? それは要求の高すぎる基準として、いずれ自身に降りかかる。
首を絞めることになるのだから、互いに求めすぎないよう、努めるのも生きるのに必要なことだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます