[日記]時季はずれもいいとこ

 こんここんこ、雪やこんこ。

 そんな歌を口ずさむのは、狐だけでいい。コンコンだけに。

 こんこんと言っているうちに、みぞれは雪へと変わり、絶えることなく空から落ちてくる。分厚く白いような、黒いような雲はどこまでも続いている。

 いつになったら止むのか。考えていても仕方がない。天気というのは気まぐれにもほどがあり、かつ地上のことなどつゆとも気に止めない。だから

「晴れないと乾かないわ」

 とか、

「ゴミ捨てだけでめっちゃ濡れた」

 なんて、聞こえもしないし、聞く耳もないのだ。

 同時に、晴れれば心地よいとも言われるし、風が強ければ悲鳴も。声なんてものが届けば、誰も苦労しないのだ。

 ひとつふたつ、みっつよっつ。

 雪粒を数えてみても、何も起こらない。

 いつつむっつ、ななつ。

 雨粒よりかは現実的ではないかと思え、落ちてくるものを数えてみる。

 やっつ、ここのつ、とお。

 だが雨粒とそう変わらない。一瞬で百という粒がアスファルトに溶けて、見渡せば何万という雪粒が落ちていく。

 雪や、こんこ。

 ふれふれ、なんて言わないから、季節はもう少し理解してほしいものだ。まぁ、毎年、この時期は一度、大きく冷え込むことがあるから、今日がそれなのだろうか。


◆◆◆


 寒いですね。ずっと降っています。果たして積もるのでしょうか。それは明日にも分かることです。


 さて、きれいな言葉で飾るより、何気ないへんなことをする、というのを描きがちなラクリさんです。

 雨粒も雪粒も数えたことなんてなんでしょう。私もそうです。ひとつふたつと数えても、一瞬で無量大数に化けてしまうのですから、無謀ですよ、無謀。

 でも自由に描く分には自由です。なんでもあり!


 というか、ほんと昨日はあれだけ晴れていたのに急に降ってきましたよね。たしかに昨日も空気は冷たかったですけれども、晴れていましたし。

 東京は昨日か一昨日に、桜の開花宣言があったみたいですか、まだまだポカポカとなる日は、遠そうですねぇ。

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