[ネタ]なんかよく分からんけど強い

 バトルものファンタジーって、よく、原理は分からんがなんか強いっていう表現、ありますよね。

 数値で表現するのを始めとして、生物の特徴がどうこうとか、爆発したりとか、ビームが飛んだりとか。いずれも原理などを説明されても、結論、そういうツヨイポイントがあるのか、でスルーされるものであることが多くを占めるかと思います。


 しかし、よくよく考えてみると、数値で表現する以外はなかなか難しいことではあるんですよね。

 数値は、ただ二つを比較して大きいか小さいか、近いか遠いかだけで決着がつきます。工夫とか、努力友情感情によって一瞬だけ上回って勝ちとか、あるあるですよね。ならカードゲームでもしてろよって感じですが、数値で勝敗をつける、というのはこういうことです。


 では他のツヨイポイントがどう難しいのか、といえば、そりゃもちろん、どう強いことを示すのか、に尽きるかと思います。

 どんなバトルでも、要素は対峙している者たちだけが居るわけではありません。地の利、頭数、得物、疲労、戦力の損傷具合、と考えてみればキリがありません。

 例えば、物語の導入部分でこれができるから強い、というものを示したとするじゃないですか。じゃあそれが次回も、次々回も使えるとは限らないし、状況は毎回違うと考えるのが自然ですし、相手が同じなはずありませんよね。同じだとしても、リベンジと称して何らかの対策を講じていないといけないんです。

 そうなると、対峙相手のバリエーションが必要ですし、同時にツヨイポイントも大量に必要になってきます。もちろん主人公の成長もセットで必要です。

 なぜその敵は強く、主人公を挫けるのか。その次も、またその次も、どんどんインフレして、主人公も人間を辞めていきます。

 どうでしょう、二回、三回くらいならまだしも、五回くらいできつくありませんか? なんで強いのか。それは彼が強いから、に行き着きませんか?


 そのために色々な知識があると便利には違いありません。問題は、それを利用した強さ、というものに落としこめるかです。

 強さという要素を捨てるにしても、どうバリエーションを持たせるか、にたどり着く。結局は知識と戦略の暴力による成果なのかもしれません。ツヨイポイントというものは。

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