[ネタ]治癒は順を追って

 薬草、というものがある。

 初めて訪れる村にも売ってるし、少し進むと上薬草、特上薬草、なんてふうに名前がグレートアップして、比例して治療の効果もあがる。実は一口に薬草と言っているが、それぞれ違う種類らしい。

 例えば薬草は食べるだけでいい。もちろん食えたものではない。上薬草は煎じたものを飲むのが一般的。特上薬草は磨り潰して患部の付け根、腕なら肩、脚なら腿に塗り込む、という感じだ。なんだかよく分からないが、それが一番効果があるらしい。

 しかし、薬草を使う使わないにしろ、自然治癒に任せるにしても、傷口の塞がり方は同じだ。塞がって、剥がれて、おおよそ元通り。少し早さが異なるくらい。

 では治癒魔法は、といえばそれもまた、傷口は先のような手順を踏む。扱える者さえいればそれでいい分、需要は高い。

 ここで気になるのは、どうして違うアプローチなのに同じ結果になるのだろうか? 火打ち石で火をつけることと、魔法の火のようなことだろうと思うが、妙に気になって仕方がない。

 だから、魔法と現象の関係について、研究してみようと思う。


◆◆◆◆


 本日から、作品に使われるネタは創作論ではなくネタ、という名称に変更します。いや、なんとなく。そこまで論じてないなー、と思いまして。


 負傷の治療といえば、先人の知恵か、魔法ですよね。しかし治るというメカニズムが同一の場合、なぜそれが同じなのか、はたまた全く異なるなら、どう異なって同じ結果を得られるのか、を考えてみると世界観が広がるかもしれません。


 では、薬草なんてものを使った治癒は、単に消毒のために使われており、あとは自然治癒に任せている、と仮定しましょう。

 同一のメカニズムだというならば治癒魔法というのは消毒するために使われているということになります。ブルーライトかなにかなんですかね?

 いやいや、負傷部分の治癒力を高めているんだ、とするならば、治癒した部分は消毒せずに塞ぐわけですから、化膿しやすくなりますよね。加えて負傷部分の細胞を強制的に増殖させているのですから、癌のようなものができる確率もあがる。なぜ魔法というフシギパワーでそんなことができるのか? 考えてみると、いろいろな設定候補を用意することができるでしょう。


 そういった小ネタを積み重ねてフラグを立てておいて、全てかっさらったとき、めっちゃ楽しいんですよね。にやりとしてどやぁってして。

 もちろん書いている最中に思い付くことも多々ありますよね。あそこの発言使えるな、とかここで意味深にしといて後で回収するか、とかとか。

 治療ひとつとってもそれだけのものを練ることができそうなので、ネタにいかがでしょうか?

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