[創作論]洗練された○○
無駄に洗練された無駄のない無駄な動き。
なんていう言葉遊びがされるほど、洗練されたものというのはあらゆる人を魅了する。
敵を屠るために威力を洗練した武器。美しい曲線を作り出すために洗練した作品。すべての単語がすべての伏線の要素である洗練された作品。
おそらく、私たちの身の回りには、洗練されたもので溢れているのだと思われる。
そう考えたときに、ふと思いいたる。
物語における武器って、特殊な要素がないなら現物に即したものが最も洗練されたものなのでは?
要は、物理法則、理化学法則、資源などの要素が全く同じである地球があった場合、作られる武器は似たり寄ったりになるのではないだろうか、ということだ。
もちろん、メインの機能とは関係のない装飾に差は出るだろうし、それだけの知恵を持った存在が発生するか、と言うのは別問題だ。それを解決した場合の話だ。
また、殺傷能力のある魔法を用意するなら、どれだけの割合がそれだけのものを扱えるのかによって武器の進化度合いは変わっていくことだろう。もし総人口の九割が扱えるなら武器なんて努力していない弱者のいいわけだ、なんてフレーズもできるだろうし、一割だというなら魔法に勝つには人数と武器が必要だ、という認識も生まれる。
もっとも、現実には魔法はない。魔法のようなことはあるがそれは基本的に科学で説明がつくのだ。すなわち、この世界は武器全振りだと仮定することができる。
棒に石を結びつけて石器を作り、土をこねて器をつくり、鋳造を覚えて金属の刃物を作り出す。刃物は身体能力に依存していたが、これを打破するのは遠距離で攻撃できる銃。いずれも細かな変化を遂げて、枝分かれして、洗練されて今に残っている、と。
なら武器の歴史を知ることができれば、かなりできることとか広がるな……年表つきの武器解説本なんてないかな。
これはなかなか……作品の武器年表を作ってみる、というのもひとつの設定として有用ですね。よくあるのは、今では生産されていないような武器を扱う武人とか、よくあるものだ。
ではなぜ製造されなくなったのか? それだけでエピソードが作れるし、そのきっかけが次世代の武器に10割勝利を納めることができるため、製造費用が二割削減できた、とか。あるいは、単に有名人が持っていた、とか。
文化を考える、という内容をしばしば口にしていましたが、その世界の武器というのも、考察の余地がいくらでもありそうですねぇ。
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