[日記]あなたはだぁれ?(あるレビューを見てみた)

※攻撃的内容あり


 ふとした思い付きで、普段は決して読まないものを読むことにした。具体的には、トップページにある累計ランキングから適当に、一作。

 まずは参考になるかは分からないが、レビューを眺める。星が圧倒的三つ、そしてセットで目につくのは、もちろん投稿された感想だ。

 わざわざ好きではない、ということを伝えるために星一つを与えつつというの感想を見て、書き方が巧いのか、という情報を得つつ、ふと止まる視線。交錯し始める思考。

 え? もう一度見返しても変わらない文章。いやいやいや、は? え? これを好む人ってそういうふうに見てるの? 作品を? え?

 そうなったきっかけは、これが理想の人生、という言葉だ。まて、おまえの理想はそんなものなのか?

 報われないことを必死に嘆いてたら、棚ぼたで全てが逆転してふはははできるのが理想なの? 全てが自分の意思で思いどおりになるのがあなたの欲望なの?


 なんというか、ここに私が抱いた感情は、ぼくのかんがえたさいこうのじんせい、というフィクションが誰かの理想に合えば作品は評価されるのか、という萎えである。

 いや、妄想すること自体は分からないでもない。私だって、これ面白いよ、って勧められたものに対して、へぇ、と言って受け取りつつ、それ私が作ったやつだよ、って言いたいという理想はある。

 しかし、しかしだ。

 文字に彩られた物語に住まう彼らを、マリオネットの人形劇にしておいて、理想だなんて。それは大層、失礼なことではないだろうか?

 じゃあ仮に、私たちは宇宙人、異星人が作った地球という箱庭の中で、誰かに操られていたとしたらどうするんだ?

 預かり知らぬ誰かに、これが理想の生活だと言い聞かされてコンテンツ漁りを昼夜問わず続けさせられているとしたら?

 それはあなたにとって最高の人生か? 理想の人生か?

 努力はしたくない。疲れるからね。だらだらしていたい。ゲームばっかしてたいね。こんな人生いいよなぁ。それ他人の人生だろ?

 なぜあなたは、あなたでないのだろう。あなたが理想を抱くのは自由だが、その理想を生きている誰かに押し付けるべきではない。

 無双? できたら気持ちいいだろう。なら無双できる知識を身につければ、それでお金を稼げるじゃないか。

 ハーレム? じゃあキャバクラにでも行って札束を出せばいいじゃないか。

 レベル? なにもしてないのに上がるわけないじゃないか。ゲームを作りたいならその総合格闘技場で戦える装備を整えなよ。


 誰もが理想を推せるこのWebという世界で、台本を書き換えることができる人形劇ばかりが積まれているのは、果たして、制作にとっていいことなのか。

 私は、悪いことだと、思う。

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