[創作論]2週目でやるより、むしろ1.1週目で

 うむ、間違いない。これは失敗だ。

 くるぐるとディスプレイ上に表示されている面の塊を見て思う。

 うん、失敗してるな。

 再認識する。

 どこで間違えてたのか、と言え言うまでもなく、比較対象がないからだ。このモデリングソフトは画像表示機能もあるのだから使わないだけ損なのは間違いない。

 しかし私の持っている画像には問題がある。世界樹の宴用に用意した画像、すなわち傾いている画像しかないからだ。

 ざっと見て45度? いや、30度? なんとも言えない角度だが、傾いている。

 こういうときに真正面、真横から見た画像(三面図)を使ってぽちぽちとしていくのが一般的らしいが、残念ながらそれを作る技術はない。いや、やろうとしていない。

 ならばあるものでやるしかない。角度ありの画像を傾けて、うまいことやってみよう。

 あまり意味のない決意は、新規プロジェクト作成ボタンへとカーソルを動かす活力となり、また新たなオブジェクトを生成するのである。


◆◆◆◆


 視覚的な芸術製作って、ナンカチガウを自覚しやすいですよね。イラストしかり、モデリングしかり。当然それを整えるのが技術なのですが、初心者はこれがトラウマになることがあったりなかったりするのではないでしょうか。


 作れない! というのは自身の内なる理想と、形作ったものが解離を起こすせいで発生するものです。これは彼・彼女じゃない! といった感じに。

 では文章はどうなのでしょうか? 他の人の作品を読んで圧倒される、ということはあれど、自身の理想との差に押し潰される、ということは少ないと思います。

 おそらく、文字というものから想像できるから、なのでしょう。イラストやモデルというものは延長線上のエピソードを思い描いたりすることはできますが、そこにあるという事実は変えられません。

 文字だと、読みながら彼がこうして、敵がこんなことを言って、と執筆者含めた読者が思い浮かべるため、ギャップが発生しにくいのでしょうね。


 ではイラストやモデルに理想とのギャップが発生したらどうするのがいいのか。作品の進捗にもよりますが、大半は作り直してしまう方が理想形に近づくのではないでしょうか。

 最後の調整段階なら調整して仕上げればいいと思うのですが、中途半端にリトライするよりも、いっそのこと初めからやってしまった方が失敗も理解できるし、労力をかけないといけないこと以外はメリットしかないんですよねぇ。

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