[創作論]ゲスト出演
ずいぶんとぼろい施設だ。研究所から離れた、おそらく既に稼働を停止している場所だろうが、武器か何かないか、探しに来た。
「ホコリがきついや……防塵マスクちょうだい」
シールは後ろにいる。少なくとも警備は薄いが、何が待っているのかはっきりしない。加えて、どうしてここが廃棄されたのか、またどうして改修を行い現研究に使用しなかったのか、そのあたりが不明瞭だ。
途中で何かが起こったのか、はたまた何かを隠しているのか。
だがぽつぽつと、足元が見えるだけの電源が来ている、という事実は、完全廃棄した、ということではないことを証明している。
「シール、警戒だけは怠らないでくれよ」
ゴソゴソとしている彼女から、くぐもった承知の言葉が返ってくる。いざというときは動きを封じて逃げるしかない。
ヤバイものがある。戦力になるなら好都合、ならないなら使われる前に破壊する。どんなものであれ、それは変わらない。
別行動のベニリアたちは大丈夫だろうか。ふとぼんやりと考えていた思考は、広い空間の真ん中にたたずむ影に霧散した。
誰だ、と銃を構えながら近づく。かといって相手の想定の間合いには入らないよう、立ち止まる。
獣人か、とも思ったが、どうにも骨格が人のものではない。二足歩行、太い尻尾らしい部分、立っているが、曲げられた膝、紫のローブ。
「あら、こんなとこで人間と会うなんて」
振り返ったそれは赤い目と鱗。爬虫類型なのは明らかだが、獣人なのか怪しい。
「何者だおまえは! 部外者なら即刻立ち去れ!」
おそらく女。そいつは銃を向けられていると知っても、怯えない。
「あー、部外者、といえばそうなんだけど、ちょっと、ここで待ち合わせしてるの。勘弁してくれない?」
敵意はない。だが合流され敵対されても厄介だ。こいつの実力と、ここにはいない誰かがここに現れるなら、先にこれを潰してしまった方がいい。
だから、素早く銃を射線をやつから逸らせて撃った。火薬がはぜて、鉛弾が飛ぶ。ターゲットの後方にある壁に、ヒビが入った。
「すまないが、君が断るというなら、殺さないまでも無力化する必要がある。それでも君は立ち去らないか?」
味方と確認が取れないなら、敵である。一般市民とも違う怪しいやつに、情けはかけられない。そう頭のなかで唱えていると、彼女は懐から本を取り出した。
「無理ね。迷子になるのは、ごめんだから!」
敵対する、と見ていいのだろう。シールに声をかけて、目の前の獣人らしいやつに、銃口を向ける。
◆◆◆◆
あれ、マイストーリーズコラボでよかったよな?
というわけで、シール君たちの世界に迷い混んだのは誰なのか? つうかアクションゲー作りたい! エクストラダンジョンに登場させたいん!!
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