[日記]作品がある、だからみる

 あなたが思い描き、作ったもの。

 誰かが思い描き、そこにあるもの。

 はたまた、人の手から離れたもの。


 ここでひとつ、質問をしよう。

 この中でどれが一番、世界に溢れているだろうか?


 最低限の答えは決まっているだろう。下の二つだ。人の手の及ばないものは、何を1と数えればいいのか分からないが、少なくとも、これだけは言える。

 宇宙、大気、原子、ビル、家屋、家具、調理器具、絵画、絨毯……上げればきりがないことは確かだ。


 さて、ここでもうひとつ尋ねよう。

 あなたの作ったものはなくてもいいものだ。それでも作り続けるのだろうか?


 あなたはきっと、こう答えるだろう。当たり前である、と。これを見てごらん、と閲覧数を示しながら、どうして続けるんだい、と尋ねれば、そこで初めて個性が生まれるのが目に見える。

 だが待ってほしい。君はどうして作り続けるのか?

 君が描いたものは人目に触れないのだ。いくら投稿してもその好奇心をくすぐらない。魅力を感じないのだ。

 ……どうしたら増えるかって? ほらきた。君は「見られたい」んだろう? 強がってはいるが、涙で瞳を潤しながら、握りこぶしを作るんだ。

 見られたいから作る。動機としては十分だ。動画を編集するなり、絵を描くなり、小説を描くなり。でも結局はこうなるんだ。

 どうして見てくれないんだろうって、ね。


 ではもうひとつ尋ねたい。

 君は誰かの作品を見ているのかい?


 例えば、ほら、ちょうど演技の大会をやっているじゃないか。このカメラで切り取られた中で、君は何を見るんだい?

 作業の邪魔だって? ちょっと手を休めなよ。ほら、こっち向いて。彼らは君にできないことをやっている。これも立派な、彼らの磨き上げた作品だ。

 おっと、失敗したね。けど、演技は終わらない。まだ続いているからね。

 見入ることをしなよ。素人目線でも、どこか素晴らしいなって思うだろう? 何が、は分からなくていい。すごい、と思えればいい。


 じゃあ、もっと分かりやすく言おうか。

 世界に100人しかいなくて、100人が君みたいに作品を作るばかりだったらどうする? 分かるだろう? 誰も、何も作ろうとはしないさ。

 狩りをして食べることができたから感謝される。

 木を木材にして家を作り上げたからそこに住める。

 空調を整えることで暑くても寒くても生活できる。

 まだ分からないかい?

 見ているのは君とおなじ誰かなんだよ。

 君も誰かの作品を見るんだよ。何か感じたら、どうにかしてエールを送るんだ。影響? あってもいいじゃないか。君は原子単位で同一であり続けてるのなら、君は人を辞めてるね。


 同じなんだよ。

 君が見ないから君の好きは遠ざかるんだ。

 君が描くからこそ君の好きは伝わる。

 好みという幸福は、独りのものじゃないんだよ。

 共有して、初めて見られるものなんだ。


◆◆◆◆


 インプット活動しようぜ!

 んでもって私の興奮をあなたに叩きつけたい!

 それだけなんだよ!

 私も触発されて書いたから!

 よろしくな!!


 ということで、最近はアウトプットばかりしているからか、どこかとりとめのない話になりがちなんですよ。

 新しい刺激といえばゲームですが、別の刺激も欲しいなぁ、という。まぁ、それは置いておいて。


 作品を見られたいと思うなら、それ以上に見よう。見たアピールしよう、ということですね。

 世の中に溢れている作品って、結局は世界全人口のうちのひとつまみしか見られないんですよ? 某魔法のお話とかのレベルにならない限り、どこの投稿サイトにいても同じことです。傾向はありますけどね。

 なら好きを主張するしかないじゃないですか。ほんのりと繋がった関係で性癖の塊を公開しようじゃないですか。お互いの作品を知って、広めようじゃないですか。

 あなたの「見る」があなたの好きを作り出すっていうお話でした。あ、感想を送るともっといいですよ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る