[日記]降り注ぐ憂鬱

ーー寒い。

 窓を開けると、窓一枚が作り出していた密室が解かれ、人質が出ていく。そして、冷たい、冷たい湿り気が雪崩れ込んできて、爪先、甲、足首、指先、と体温を奪う。

 規則正しく外で続く演奏を聞きながら、今日は室内であれこれしよう、と決心する。お昼はどうしようと悩んでいたが、そんなことは一瞬で吹き飛んだ。来週にはどこの桜も咲き誇ることだろうというのに、これでは早くに散ってしまうことだろう。

ーー残念だ。

 ブルーシートを敷いて、酒とつまみを両手に花を咲かせたいわけではない。ただ、極端に短い期間にしか見れないものは、見ておきたくなるものだ。

 毎年見ているものなのに、ふわりと吹雪くそれはいつも新鮮に見えるものだから。

ーー寒い。

 変化のない景色。氷かけの雨が彩りを効かせているというのに、時間は止まっているようだ。

 彼はたたずみ、背を伸ばしているというのに。


◆◆◆◆


 雨を見つめながら、外を見つめながら毛布にくるまるのも、また一行ですね。


 春も目の前なのに、雪、あるいは雨ですか。これは明日も寒そうですので、体調管理にお気をつけくださいませ。

 来週はまだ、桜は散っていませんかねぇ。咲いているところをいくらか写真に納めればそれで満足なのですが……難しそうですかねぇ。

 毎年、桜が完全に散ってしまう時は雨が降ったタイミングな気がしますが、どうでしょうね。この雨は冷たいものなので、冬の雨のようにも感じますが。

 ともかく、自粛ムードだからこそ、体調に敏感になりましょう。お気を付けて。

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