[創作論]F世界の資格試験
私は明日、試験に挑む。
合格すれば夢である魔導研究者の資格を得ることができる。
思えば、ここまで至るまで長かった。
田舎の村の生まれにも関わらず、幼少期から魔法を修得し教えることを志した私。
手に入れることのできる魔導書は全て読み漁ったし、全ての魔法を真似し、己のものとしていった。
結果、村の皆からその才能を認められ、お金をどうにか工面してもらってここにいる。
もしかしたら、なんて考える必要はない。
村を出るときは胸が張り裂けそうなほど心臓が昂っていたが、その正体がわかったのだから。
彼らがいたからだ。彼らが、どんな顔をしてしまうのだろうと思ってしまっていたからだ。隣に住むおばそんが、あのときのように罵声を飛ばすようになるんじゃないかとか、村長が罰だといって森のど真ん中に放り出すのではないかと。
だが、もうここまできてしまったからには、それを持って挑んでも仕方がないのだ。余計な足枷だ。
持っていく必要があるのは、資格に合格するための覚悟と、吉報を受けた仲間の喜ぶ顔だ。
◆◆◆◆
挑むものに、あなたは近づけていますか?
というわけで、なろう系や転生系には資格という概念があるんでしょうか? 少なくとも主人公には通用しないことでしょう。
資格という概念も、なんだかんだ蓄積知の集大成なわけですから、それを壊されてしまうチート主人公は捕縛されてしまいそうてすね。
では、どういったものに資格が付与されるべきか。
命に危険が及ぶ場合は当然ですね。技術が発展してるなら知を管理する資格があってもおかしくないですし、社会を支えるインフラの整備はどうでしょうね。
物語の中には、主人公の第一次目標は資格取得することであるパターンもありますね。あのお話の続きが楽しみだなー。
市場では、少なくとも騎士は資格制でしょうね。もし忠誠心を破棄したり、何もしていない市民に危害を加えようものなら、グレイズ様が黙っていないことでしょうね。
あと、泉の調査に来ている人たちも持ってそうですね。魔法という概念は一般に存在するが、誰もが扱えるものではない、といった感じで。
あぁ、それと、資格という概念は社会がそれの価値を保証しないと意味がないんですよね。
それだけの社会を構築できてるか、も考えておくべきですね。
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