[創作論]規律は成功履歴の反芻である
規律、法律、条例、規則…「決まり」という意味を表現すると様々な段階はありますが、物語上でこれらのことを考えたことはあるでしょうか。
「こうしたらミスが減った」、「条例作ったら年貢が増えた」とか、過去の失敗を防ぐために規則を作るとか、今の社会でも当たり前にあることですね。
拘束力を考慮するとややこしくなるので、一纏めに「決まり」と呼ぶことにしましょう。
まず「決まり」といえば、個人対個人、集団対個人、対集団、対社会、対外部…と関係性を挙げていくと候補が多くなりそうですが、「決まり」に対応する利益という観点では、個人利益、集団利益、社会利益の3つに分けれるでしょうか。
個人利益は特定の誰かが得をする。集団利益は特定の群が得をする。社会利益は所属する不特定多数が得をする「決まり」と位置づけることができますかね。
で、大衆の反感を買いやすいのは個人利益タイプの「決まり」ですね。
さて、では物語の中に「決まり」を設定するとき、どうすればそれらしい「決まり」になるでしょうか。
○○協会などの集団利益を追求するものがいたらいいのか。町の社会利益が守られるよう税金があればそれらしいのか。圧政を敷く独裁者が個人利益のために金を搾り取ろうとしていればいいのか…回答とすれば、全部、必要なんでしょうね。
その結果、協会が暴走を始めるのも、町が合併されるのも、独裁者が裁かれるのも、史実として存在するわけですし…事実は小説よりも奇なり、という言葉もあるくらいですから。
そして「決まり」もごく自然なものではいけないんですよね。当然だと思わせるよう、住民たちを動かさないといけない。機能しませんから。
「決まり」に不自然さがあってはならない、も物語上の原則になりそうですね。
こうして見ると、「決まり」を定めるのは難易度高そうですね。ギルドがあって依頼を受けてーって流れの中にも、決まりがないと、ただの荒くれ者の巣窟になるわけで。これは社会利益と集団利益のハイブリッドかな?
これはこれで話のネタになりそうですね。後日、短編として上げてみましょうか。
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