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目次
譫言
１．誇り
プライドが高くて何が悪い、誇るものが無いものよりはるかにマシだ
塵も積もれば山となる
吹けば飛ぶような誇りの山
積み重ねてきた努力を簡単に否定されていく
それでも、きっと、ないよりマシなんだ
他人から見ればゴミ山だから嫌われてるだけ
２．制限
理性と感情を上回る行動理念「誇り」
３．視点
客観より主観のほうが重要なのに
いつから客観が尊ばれるようになったのか
誰からでも聞ける意見ではなく、君から聞ける意見が聞きたい
客観なんて自分で何回でもできる
でも主観は一つだけ、いっかいこっきりなんだ
４．鏡
獅子は兎を狩るのにも全力を出すという言葉がある
これは教訓だ、勝負にならない勝負にこそ全力を注ぐべきだ
大人気ないなんて大人気ないことをいうな
慢心と敗北はそこから生まれる
たかが兎だと侮るなかれ
相手は兎でなく人間で、お前も獅子ではなく同じ人間なのだから
５．悪鬼滅殺
男なら負けるな、折れるな、諦めるな、もう一度立ち上がれ
そんな気の利かないジェンダー差別の汚言で今日一日だけは頑張れる
なぜなら俺は男だから
６．青森
季節は次々死んでいく
さよならだけが人生ならば
また来る春はなんだろう
季節は次々生き返る
７．好意
君に好きと伝えることが
こんなにも難しくむずがゆい
愛でも恋でもない感情を伝えたい
できれば誤解のないように
できれば粗相のないように
できれば自分に嘘をついて
できれば君を騙したい
恥ずかしいから
８．りゅうじ
なつだぜ おれはげんきだぜ
うそをついたりゅうじは
ねっちゅうしょうでたおれても
だれもたすけてくれません
めんへらがいじのさくらちゃんは
ふらついただけではこばれた
このよは むつかしいね
そんばかり そんばかり
９．凍京
北国青森の肌を切る風も
東京の人の冷たさほどじゃない
黙示録に出てくる悪魔のように
敵意と悪意だけでしゃべるんだ
都会の空は今日も濁る
それを岩手から夢想する
人のぬくもりなんて幻想だ
人のいないとこほど暖かいんだ
10．ブロン
あの人をおって家をでたおぬいは
おしかけ女房として今日もがんばる
あの人のくすりを全部飲んで
あの人の家のまえで騒いで倒れ
あの人のためにまずい飯をこさえる
あゝ、おぬいはなんて健気なんだろう
妄想も大概にしろバカ女
殴ってやれたら殴りたい
おしかけ女房なんて言葉が昔からあるから
きっと昔から女は馬鹿だったんだ
そんな馬鹿な女の体におぼれた馬鹿はだれだったか
名前はブロン、趣味はブロン
脳細胞はブロンで壊れた
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