第451話:自動車工場が出来てまして…
神々のヤラかし発覚後、リョータは地上に戻され通常通りの生活に戻って行く事になったのだが、足取りは重たい。
「あの神様たち、一体、何をやったんだろうな…」
自分に様々な加護をくれるのは有難いのだが、ヤリ過ぎには注意して欲しいなーと思いつつ、車を作る工場と呼べない空間へと向かう事にした。
その頃、他の職人たちも集合し、その空間を見て唖然として居た。
「・・・これ・・・も・・・なのか?」
「多分・・・これも・・・なのだろう」
「だけど、これって何の場所なのかしら?」
「見る限り何かを作る場所が転移?転送?されて来てるんだろうけどな…」
「「「俺たち(私)には判らないな(わね)」」」
戸惑うのも無理は無い。日本では「自動車工場」として馴染みが有っても、この世界では初めての施設。
『これは何だ?』と思うのは当然で、作業しようにも手が出せないのだ。
そんな事となって居るとは知らないリョータが、
「みんな、どうした・・・」
どうしたのか?と問いかけるつもりで居たが背中越しに見えた光景に言葉が切れてしまう。
(ちょっと…ちょっ・・・ちょー待とうか神様ぁ?!いくら何でもコレはヤリ過ぎっしょ!?いや、予測は出来ては居たよ?でもさ?まさかさ?こんなん出来てると思わないじゃん!!)
「リョータ殿・・・?」
「リョータくん、これって・・・?」
「施設か何か…だよな?」
目が点状態なリョータに次々と声が職人から掛けられては居るが、未だ戻って来る気配はなさそうでは有ったのだが、
「そう…だね…
話し方が大人顔負け状態になりそうなのを何とか抑えつつ、呆けた状態で答えはしたものの、未だ内心はパニック状態。
(これ…
ゆっくりと近づいて行けば行くほど完全に「どこぞから『そっくりそのまま移転』してきたかのような自動車工場」だ。
とは言え「完全なる施設」ではなさそうだと気づけたのは、そこに飾られてる見本は異世界で作ろうとリョータの中で計画されて居た形の車だからで有る。
勿論、工場内部に走行試験場は無いので作るだけの空間では有るのだが、走行試験場として計画して居る場所「も」何かしらされてそうで顔が引きつってしまう。
「(ハッ?!)まさかと思うがクルマだったか?それを動かす場所が作られてる可能性も有るのか!?」
「・・・うん・・・その可能性も有りそう…だよ・・・ね」
右から左に作られて行く過程になって居るのは把握できた、出来はしたが「どう説明すんの?」が残って居る。
はてさて、そこまで日本のヤラカシ神は考えて居たか?と問えば恐らく「なーんも考えずリョータが喜べばイイか」としか思ってなさそうで有る(
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